【意外と知らない】なぜ定積分で面積を求めることができるのか

数学
この記事のまとめ

この記事は3つの構成になっています。

1.定積分=面積に証明が必要である理由
2.なぜ定積分=面積になるかの証明
3.イメージで考える定積分と面積

タイトルになっているのは2ですが、今後いろいろな問題を解けるようになるなら、
  3が一番重要です。
3を知っているか知らないかで解ける問題の数が大幅に変わります。


なぜ定積分で面積が求まるのか?

意外と知らない人が多いと思いますし、そもそも疑問に思う人が少ないと思います。

テストでは知らなくても”定積分=面積”になると知っていれば解けますからね。


それなのに好奇心で調べた人は、きっと勉強が得意になります。(というか既に得意なのでは。。。)

人にさせられてする勉強より、好奇心でする勉強の方が楽しいですしね。

(好奇心でコーヒーとカルピス混ぜたらめっちゃまずかった(笑))

なぜ証明が必要なのか

いきなり証明をしたいとこではあるのですが、まずは“積分と面積の関係”について正確に理解する、してもらいたいと思います。

これが、分かっていないまま証明をしても、正直ほぼ意味がないです。

では説明していきます。


もともと、最初にできたのは微分でした。

関数$\,f(x)\,$の微小な部分における傾き、つまりは、接線の傾きを求めるために導関数$\,\displaystyle\lim_{h→0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\,$、広い意味での微分が生まれました。

そして、次にできたのが積分であり、

ただただ、微分の逆を行うことを指していました。

不定積分も、定積分も、もともとは微分の逆の計算をやるだけのことを表していて図的な意味は全くありません。(もちろん面積になることなど表していません。)

つまり、例を挙げると$\,\displaystyle \int_{}^{}x\,dx=\frac{1}{2}x^2+C\,$となるのは、定義に近しいものであり証明はできません。証明できたとしても、微分がこうなるから積分したらこうなるよねって程度。


※長くなりましたが、最終的に何が言いたいかというと、本来、積分とは、微分の逆の計算をただ機械的に行うものだということです。

そして、疑問に思うわけです。

Q.微分の逆の計算をしただけなのに、定積分が面積になるのか?と。


結論を言います。

学校の教科書とかでも書いてある通り、定積分は関数の面積を表すことになります。

しかし、これはたまたまです。(偶然の産物)

A.定積分に関して勉強・研究していたら、たまたま、偶然、面積と同じになることを証明できてしまった。

とこのように思うのが一番いいです。


“そもそも、関数$\,f(x)\,$に関して、微分したら接線の傾きを表し、積分したら面積を表す。その上、微分と積分が真逆の計算をする関係にある。”

なんて関係性自体、奇跡的なものでしょ。

ここまでがはじめに言っておきたかったことです。


定積分が面積になることの証明

$y=f(x)\,$の$\,a\leqq x\leqq b\,$の範囲における面積を$\,S\,$としたとき、

$$S=\displaystyle \int_{a}^{b}f(x)dx$$

[証明]

定積分と面積の証明1

まず、定位置$\,a\,$から、$\,x\,$までの$\,y=f(x)\,$に囲まれた部分の面積を$\,S(x)\,$とします。

次に、$x\,$の線を$\,x+h\,$まで移動させ、$x\,$から$\,x+h\,$までの部分の面積について考えると、

定積分と面積の証明2
定積分と面積の証明3

赤い部分の面積は$\,\textcolor{red}{S(x+h)-S(x)}\,$になります。

定積分と面積の証明4

上のように黄色の長方形と青の長方形で囲むと赤い面積に関して以下のような関係が成り立ちます。

黄色の長方形の面積$\,\leqq\,$赤い面積$\,\leqq\,$青色の長方形の面積

よって、

$$\textcolor{#ffc107}{h\times f(x)}\leqq \textcolor{red}{S(x+h)-S(x)}\leqq \textcolor{#5cc0ef}{h×f(x+h)}$$

ここで、すべてを$\,h\,$で割ります。

$$f(x)\leqq \frac{S(x+h)-S(x)}{h}\leqq f(x+h)$$



~休憩~ とりあえず準備はこれで終了です。あとは計算していきます。



次に、極限で$\,h→0\,$について考えます。

したがって、

$$\displaystyle\lim_{h→0}f(x)\leqq \displaystyle\lim_{h→0}\frac{S(x+h)-S(x)}{h}\leqq \displaystyle\lim_{h→0}f(x+h)$$

このとき、

$$\begin{align}
&\displaystyle\lim_{h→0}f(x)=f(x)\\
&\displaystyle\lim_{h→0}f(x+h)=f(x)
\end{align}$$

が成り立ちます。よって、下のようになります。

$$f(x)\leqq \displaystyle\lim_{h→0}\frac{S(x+h)-S(x)}{h}\leqq f(x)$$

真ん中の式が$\,f(x)\,$に挟まれているので、真ん中も$\,f(x)\,$になります(はさみうちの原理)。

$$\displaystyle\lim_{h→0}\frac{S(x+h)-S(x)}{h}=f(x)$$

左辺は、導関数になっているので、$S'(x)=\displaystyle\lim_{h→0}\frac{S(x+h)-S(x)}{h}\,$と置きます。

$$S'(x)=f(x)$$

両辺を$\,x\,$で積分すると、

$$\displaystyle \int_{}^{}S'(x)dx=\displaystyle \int_{}^{}f(x)dx$$

左辺は微分して積分しているので、±0(プラスマイナスゼロ)になり、

$$\textcolor{red}{S(x)=\displaystyle \int_{}^{}f(x)dx}$$



~休憩~ ここまでで$\,S(x)\,$と$\,f(x)\,$の積分がイコール関係になることは分かりました。あとは区間についての説明をして終わります。



積分定数を$\,C\,$として、また$\,F'(x)=f(x)\,$となるものを設定して、計算すると、

$$S(x)=F(x)+C$$

ここで、積分定数を求めたいと思います。

$S(a)=0\,$となるはずなので、

$$\begin{align}
S(a)=F(a)+C&=0\\
C&=-F(a)
\end{align}$$

よって、

$$S(x)=F(x)-F(a)$$

ここで、$\,x=b\,$とすると、

$$S(b)=F(b)-F(a)=\left[F(x)\right]_{a}^{b}=\displaystyle \int_{b}^{a}f(x)dx$$

定積分と面積の証明5


以上で、$S=\displaystyle \int_{b}^{a}f(x)dx\,$が証明できました。お疲れさまでした。

証明が終わったとこではありますが、このあと最後に今の証明より重要なことを説明します。


【イメージで理解】定積分と面積

※これから説明するイメージは、面積や体積を求めるときに知っておくと、とても便利です。

曲線を含む図形の面積を求めるときに以下のようなイメージで捉えることができます。

面積を分解する図

求めたい面積をできるだけ細かく分解して、細かくなった1つ分の面積から全体の面積を求めます。
注:今回は細長い長方形になっていますが、長方形ではない場合もあります。

1つ分の長方形の面積は、微小部分の横の長さを$\,dx\,$、縦の長さを$\,f(x)\,$とすることで縦×横で求められます。

また、それを$\,a\,$から$\,b\,$までの範囲で足すという意味を込めて$\,\displaystyle \int_{b}^{a}\,$を付けると考えます。

すると、

$$S=\displaystyle \int_{b}^{a}f(x)×dx$$

が得られます。と、このようにしてイメージで面積を求める式(定積分)を考えることができます。

$dx\,$や$\,dy\,,\,dθ\,$のように$\,d〇\,$は微小なものと考えます。($dx\,$はx方向の短い長さ。$dθ\,$は小さい角度。$\cdots$など)

この考え方で1問、問題を解いてみたいと思います。


円$\,x^2+y^2=4\,$の面積を求めよ。

2通りの解き方で求めます。

[ 解き方① ]

円の面積を分解した図1

右上の扇形の面積を求めて4倍にして求めようと思います。

上の図で見る通り細長い長方形に分解して考えます

横の長さは微小な長さなので$\,dx\,$、縦の長さは$\,\sqrt{4-x^2}\,$で、範囲は$\,0\leqq x\leqq 2\,$となっています。

したがって、

$$S=4\times\underbrace{\displaystyle \int_{0}^{2}\sqrt{4-x^2}\,dx}_{1つ分の扇形の面積}$$

置換積分を使う必要があります。

$x=2sin\,θ\,$と置き、$dx=2cos\,θ\cdot dθ$
$\begin{array}{c|ccc} x&0&→&2 \\ \hline θ&0&→&\frac{π}{2}\end{array}$

$$\begin{align}
S&=4\times\displaystyle \int_{0}^{\frac{π}{2}}\sqrt{4-4sin^2θ}\cdot 2cos\,θ\cdot dθ\\
&=4\times\displaystyle \int_{0}^{\frac{π}{2}}4cos^2θ\cdot dθ\\
&=16\times\displaystyle \int_{0}^{\frac{π}{2}}\frac{1-cos\,2θ}{2}dθ\\
&=8\left[θ-\frac{1}{2}sin\,2θ\right]_{0}^{\frac{π}{2}}\\
&=4π
\end{align}$$

[ 解き方①の解答 ]
$$4π$$


[ 解き方② ]

こっちの方が置換積分をする必要がない分、圧倒的に簡単です。

円の面積を分解した図2

上の図で見る通り細い扇形に分解して考えます

細い扇形が無数に集まって円になると考える感じです。

微小な角度が$\,dθ\,$、扇形の半径は円の半径と同じで$\,2\,$、範囲は$\,0\leqq x\leqq 2π\,$(1周は$\,2π\,$)となっています。

したがって、

$$\begin{align}
S&=\displaystyle \int_{0}^{2π}\frac{1}{2}\cdot 2^2\cdot\,dθ\\
&=2\displaystyle \int_{0}^{2π}dθ\\
&=2\left[θ\right]_{0}^{2π}\\
&=4π
\end{align}$$

扇形の面積の公式は、$\frac{1}{2}r^2θ\,$です。
[この問題では、$r\,$(半径)$=2\,$、$θ\,$(角度)$=dθ\,$]

[ 解き方②の解答 ]
$$4π$$

まとめ

  • 積分とは何かについて。
  • 定積分が面積になることの証明。
  • 定積分の式をイメージで考える方法。

この3つのことについて説明しました。


今後、あなたが面積や体積を定積分で求めることがあるなら、最後の「イメージで考える方法」が一番重要です。

ですが、この考え方は、あくまでイメージであり、数学的な証拠があるわけではありません

ただ、とんでもなく使えるイメージなんですよね。

使いまくってみてください。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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