なぜe^λxと仮定して解くのか(仮定しないで解いてみる)微分方程式2階

数学
一階線形微分方程式の解き方
【詳しく】一階線形微分方程式の解き方、非同次線形方程式の解き方
積分定数の使い方:$e^C=C\,$となる。1階線形方程式とはxのみで表されるP(x)とQ(x)を係数とする一階微分方程式を、$$\frac{dy}{dx}+P(x)y=Q(x)$$を一階線形微...

二階線形微分方程式について

二階線形微分方程式の一般解の解き方において、

$$y=e^{λx}$$

と仮定して解くことが定石です。

しかし、ここで「なぜそんな風に仮定して解くの?」って考える人は多いと思いますし、自分もその一人です。

なので、このページでは、そうなる理由を定数係数二階線形微分方程式を用いて考えて説明します。

定数係数二階線形微分方程式の形

$$y^{\prime\prime}+ay’+by=0$$

($a\, ,\, b$は定数)

二階線形微分方程式の解き方|疑問の解決
二階線形微分方程式で苦しむ理由に、なぜそうなるのか分からないといったことが多いので理解しづらいという人が多いと思います。なので、その辺も含め自分が疑問に感じたことを全て説明して、完全に二階線形微分方程式の説明をしようと思い...

仮定をしないで微分方程式を解く

$$\textcolor{red}{y^{\prime\prime}+ay’+by=0}$$

これをまずは変形を行う。(数列のところでやったことがあるような気がする変形です。)

$$\textcolor{blue}{y^{\prime\prime}-αy’=β(y’-αy)}$$

最終的にこの形にします。実際に$\,α\, ,\, β\,$を$\,a\, ,\, b\,$に置き替えていきます。

$$\begin{align}
y^{\prime\prime}-αy’&=β(y’-αy)\\
y^{\prime\prime}-αy’&=βy’-αβy\\
\end{align}$$

$$y^{\prime\prime}-(α+β)y’+αβy=0$$

よって、$\textcolor{red}{y^{\prime\prime}+ay’+by=0}\,$と比べると、

$$a=-(α+β)\quad ,\quad b=αβ$$

$\,α\, ,\,β$について解く

$$α=\frac{-a-\sqrt{a^2-4b}}{2}\quad ,\quad β=\frac{-a+\sqrt{a^2-4b}}{2}$$

となりました。この数値は後で使うことになります。

邪魔になるので、今は$\,\textcolor{blue}{y^{\prime\prime}-αy’=β(y’-αy)}\,$で解いていきます。

$$\begin{align}
u&=y’-αy\\
\frac{du}{dx}&=y^{\prime\prime}-αy’
\end{align}$$

よって、

$$\begin{align}
y^{\prime\prime}-αy’&=β(y’-αy)\\
\frac{du}{dx}&=βu\\
\displaystyle \int_{}^{}\frac{1}{u}du&=\displaystyle \int_{}^{}β\cdot dx\\
log\left|u\right|&=βx+C_{1}\\
u&=C_{2}e^{βx}\quad\quad (C_{2}=\pm e^{C_{1}})
\end{align}$$

$y\,$に戻す。

$$\textcolor{red}{\frac{dy}{dx}-αy=C_{2}e^{βx}}$$

これは、一階線形微分方程式の非同次形になっています。

【詳しく】一階線形微分方程式の解き方、非同次線形方程式の解き方
積分定数の使い方:$e^C=C\,$となる。1階線形方程式とはxのみで表されるP(x)とQ(x)を係数とする一階微分方程式を、$$\frac{dy}{dx}+P(x)y=Q(x)$$を一階線形微...

なので、一階線形微分方程式の非同次形の解き方で解いていきます。

$$\begin{align}
\frac{dy}{dx}-αy&=0\\
\displaystyle \int_{}^{}\frac{1}{y}dy&=\displaystyle \int_{}^{}α\cdot dx\\
log\left|y\right|&=αx+C_{3}\\
y&=C_{4}e^{αx}\quad\quad(C_{4}=\pm e^{C_{3}})
\end{align}$$

定数変化法を用いて、

$$\begin{align}
y&=C_{4}(x)e^{αx}\\
\frac{dy}{dx}&=\frac{dC_{4}(x)}{dx}e^{αx}+αC_{4}(x)e^{αx}\\
\end{align}$$

$\textcolor{red}{\frac{dy}{dx}-αy=C_{2}e^{βx}}\,$に代入する。

$$\frac{dC_{4}(x)}{dx}e^{αx}+αC_{4}(x)e^{αx}-αC_{4}(x)e^{αx}=C_{2}e^{βx}$$

$$\begin{align}
\frac{dC_{4}(x)}{dx}e^{αx}&=C_{2}e^{βx} \\
\displaystyle \int_{}^{}dC_{4}(x)&=\displaystyle \int_{}^{}C_{2}e^{(-α+β)x}\cdot dx \\
C_{4}(x)&=C_{2}\frac{1}{-α+β}e^{(-α+β)x}+C_{5} \\
C_{4}(x)&=C_{6}e^{(-α+β)x}+C_{5}\quad\quad \left(C_{6}=C_{2}\frac{1}{-α+β}\right)
\end{align}$$

よって、$y=C_{4}(x)e^{αx}\,$に代入する。

$$\begin{align}
y&=\left(C_{6}e^{(-α+β)x}+C_{5}\right)e^{αx}\\
&=C_{6}e^{βx}+C_{5}e^{αx}
\end{align}$$

$α\, ,\,β\,→\,a\, ,\,b\,$に変形します。(緑枠で囲われているとこで既に求めています)

$$y=C_{6}e^{\frac{-a+\sqrt{a^2-4b}}{2}x}+C_{5}e^{\frac{-a-\sqrt{a^2-4b}}{2}x}$$

一般解が求まりました。

$$\textcolor{red}{y^{\prime\prime}+ay’+by=0}$$

上の二階線形微分方程式の一般解は、

一般解:$y=C_{6}e^{\frac{-a+\sqrt{a^2-4b}}{2}x}+C_{5}e^{\frac{-a-\sqrt{a^2-4b}}{2}x}$

積分定数$\,C_{6}\, ,\, C_{5}\,$は別に5番と6番である必要はもちろんありません。なので、番号を変えます。一般的に使われるのは、もちろん整数順で、1と2です。よって、一般解は、

一般解:$y=C_{1}e^{\frac{-a+\sqrt{a^2-4b}}{2}x}+C_{2}e^{\frac{-a-\sqrt{a^2-4b}}{2}x}$

こうやって書かれることが普通です。ちなみに当然一般解を解く途中で出てきた$\,C_{1}\, ,\, C_{2}\,$とは別物です。

具体例:仮定なしでの解き方

次の二階線形微分方程式の解き方を求めよ。
$$y^{\prime\prime}-3y’+2y=0$$

$$y^{\prime\prime}-αy’=β(y’-αy)$$

となるような$\,α\, ,\, β\,$の値を求めます。上の式を展開します。

$$\begin{align}
y^{\prime\prime}-αy’&=βy’-αβy\\
y^{\prime\prime}-(α+β)y’+αβy&=0
\end{align}$$

よって、

$$-(α+β)=-3\quad ,\quad αβ=2$$

計算すると

$$α=1\quad ,\quad β=2$$

よって、最初の式は、次のように変形できる。

$$y^{\prime\prime}-y’=2(y’-y)$$

ということで、

$$\begin{align}
u&=y’-y\\
\frac{du}{dx}&=y^{\prime\prime}-y’
\end{align}$$

とすると、

$$\begin{align}
\frac{du}{dx}&=2u\\
\displaystyle \int_{}^{}\frac{1}{u}du&=\displaystyle \int_{}^{}2\cdot dx\\
log\left|u\right|&=2x+C_{1}\\
u&=C_{2}e^{2x}
\end{align}$$

$u→y$に戻す。

$$y’-y=C_{2}e^{2x}$$

よって、一階線形微分方程式になったので、解く。

$$\begin{align}
y’-y&=0 \\
\displaystyle \int_{}^{}\frac{1}{y}dy&=\displaystyle \int_{}^{}dx \\
log\left|y\right|&=x+C_{3} \\
y&=C_{4}e^x
\end{align}$$

定数変化法を用いる。

$$\begin{align}
y&=C_{4}(x)e^x\\
\frac{dy}{dx}&=\frac{dC_{4}(x)}{dx}e^x+C_{4}(x)e^x
\end{align}$$

これらを、$\,y’-y=C_{2}e^{2x}\,$に代入する。

$$\frac{dC_{4}(x)}{dx}e^x+C_{4}(x)e^x-C_{4}(x)e^x=C_{2}e^{2x}$$

$$\begin{align}
\frac{dC_{4}(x)}{dx}e^x&=C_{2}e^{2x}\\
\displaystyle \int_{}^{}dC_{4}(x)&=\displaystyle \int_{}^{}C_{2}e^x\\
C_{4}(x)&=C_{2}e^x+C_{5}
\end{align}$$

$y=C_{4}(x)e^x$に代入する。

$$\begin{align}y&=\left(C_{2}e^x+C_{5}\right)e^x\\y&=C_{2}e^{2x}+C_{5}e^x\end{align}$$

一般解:$y=C_{2}e^{2x}+C_{5}e^x$

$C_{2}→C_{1}\,$に、$C_{5}→C_{2}\,$に、替えると答えは、

$$y=C_{1}e^{2x}+C_{2}e^x$$

まとめ

解き方が複雑なので、実際にはこの解き方はしません。
$$y=e^{λx}$$ と仮定して解くのが一般的です。
二階線形微分方程式の解き方|疑問の解決
二階線形微分方程式で苦しむ理由に、なぜそうなるのか分からないといったことが多いので理解しづらいという人が多いと思います。なので、その辺も含め自分が疑問に感じたことを全て説明して、完全に二階線形微分方程式の説明をしようと思い...

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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