部分分数分解の解き方(3パターン)

数学
特になし

部分分数分解とは

例題を上げて説明すると、

$$\frac{1}{x^2+3x+2}=\scriptsize{\frac{1}{x^2+3x+2}}=\frac{1}{x+1}+\frac{-1}{x+2}$$

と、このように

最左辺の分母に2次以上($x^n\quad (n\geqq 0)$)が含まれてしまっている分数の式から

因数分解を使って、

最右辺のような分母に1次($x^1$)しか含まれていない形に変形することや、今回の例ではその部分はありませんが、2次以上でもそれ単体で分解できていれば(例:$\frac{1}{x^2}$)

部分分数分解”と言います。

また、部分分数分解する前の式(上の例だと左辺)によって、いくつかの解き方のパターンがあります。

部分分数分解の解き方(3パターン)

ポイントとしては、因数分解を使うことと、うまい具合にイコールが成り立つように式を変形することです。

解き方にも問題の種類によって、いくつかパターンがあるので1つずつ説明します。

1パターン目

$\frac{1}{(x+1)(x+2)}=\frac{1}{x+1}+\frac{-1}{x+2}\,$のような種類

因数分解したときに、($X,\quad Y\,$を1次の整式とすると、)

$$\frac{ax+b}{XY}=\frac{A}{X}+\frac{B}{Y}$$

のように部分分数分解できます。

そして、このときに$\,A,\quad B\,$に入る適切な数値を求めます。

次の式を部分分数分解せよ。
$$(1)\quad\frac{1}{x^2+3x+2}\quad (2)\quad\frac{x-2}{x^2-x-6}$$

(1)を解く

$$\frac{1}{x^2+3x+2}=\frac{1}{(x+1)(x+2)}$$

となります。

この上で、$\frac{A}{x+1}+\frac{B}{x+2}=\frac{A(x+2)+B(x+1)}{(x+1)(x+2)}\,$となるので$\,A,\quad B\,$を求めます。

分子を比べます。

$$A(x+2)+B(x+1)=1$$

よって、$\left\{\array{A+B=0\\2A+B=1}\right.\,$より、$A=1,\quad B=-1\,$となります。

したがって、

$$\frac{1}{(x+1)(x+2)}=\frac{1}{x+1}+\frac{-1}{x+2}$$

$$\frac{1}{x+1}+\frac{-1}{x+2}$$

(2)を解く

$$\frac{x-2}{x^2-x-6}=\frac{x-2}{(x-3)(x+2)}$$

となります。

この上で、$\frac{A}{x-3}+\frac{B}{x+2}=\frac{A(x+2)+B(x-3)}{(x-3)(x+2)}\,$となるので$\,A,\quad B\,$を求めます。

分子を比べます。

$$A(x+2)+B(x-3)=x-2$$

よって、$\left\{\array{A+B=1\\2A-3B=-2}\right.\,$より、$A=\frac{1}{5},\quad B=\frac{4}{5}\,$となります。

したがって、

$$\frac{1}{(x-3)(x+2)}=\frac{1}{5}\left(\frac{1}{x-3}+\frac{4}{x+2}\right)$$

$$\frac{1}{5}\left(\frac{1}{x-3}+\frac{4}{x+2}\right)$$

2パターン目

$\frac{2x^2+5x+4}{x(x+1)(x+2)}=\frac{2}{x}+\frac{-1}{x+1}+\frac{1}{x+2}\,$のような種類

因数分解したときに、($X,\quad Y,\quad Z\,$を1次の整式とすると、)

$$\frac{ax^2+bx+c}{XYZ}=\frac{A}{X}+\frac{B}{Y}+\frac{C}{Z}$$

のように部分分数分解できます。

そして、このときに$\,A,\quad B,\quad C\,$に入る適切な数値を求めます。

次の式を部分分数分解せよ。
$$\frac{2x^2+5x+4}{x(x+1)(x+2)}$$

最初の式が

$$\frac{2x^2+5x+4}{x(x+1)(x+2)}$$

その上で、$\frac{A}{x}+\frac{B}{x+1}+\frac{C}{x+2}=\frac{A(x+1)(x+2)+Bx(x+2)+Cx(x+1)}{x(x+1)(x+2)}\,$となるので$\,A,\quad B,\quad C\,$を求めます。

分子を比べます。

$$A(x+1)(x+2)+Bx(x+2)+Cx(x+1)=2x^2+5x+4$$

よって、$\left\{\array{A+B+C=2\\3A+2B+1C=5\\2A=4}\right.\,$より、$A=2,\quad B=-1,\quad C=1\,$となります。

したがって、

$$\frac{2x^2+5x+4}{x(x+1)(x+2)}=\frac{2}{x}+\frac{-1}{x+1}+\frac{1}{x+2}$$

$$\frac{2}{x}+\frac{-1}{x+1}+\frac{1}{x+2}$$

3パターン目

$\frac{1}{x(x+1)^2}=\frac{2}{x}+\frac{-1}{x+1}+\frac{1}{x+2}\,$のような種類

因数分解したときに、($X,\quad Y\,$を1次の整式とすると、)

$$\frac{1}{X^2Y}=\frac{AX+B}{X^2}+\frac{C}{Y}=\frac{A}{X}+\frac{B}{X^2}+\frac{C}{Y}$$

のように部分分数分解できます。

そして、このときに$\,A,\quad B,\quad C\,$に入る適切な数値を求めます。

次の式を部分分数分解せよ。
$$\frac{1}{x(x+1)^2}$$

最初の式が

$$\frac{1}{x(x+1)^2}$$

この上で、$\frac{A}{x}+\frac{B}{(x+1)}+\frac{C}{(x+1)^2}=\frac{A(x+1)^2+Bx(x+1)+Cx}{x(x+1)^2}\,$となるので$\,A,\quad B,\quad C\,$を求めます。

分子を比べます。

$$A(x+1)^2+Bx(x+1)+Cx=1$$

よって、$\left\{\array{A+B=0\\2A+B+C=0\\A=1}\right.\,$より、$A=1,\quad B=-1,\quad C=-1\,$となります。

したがって、

$$\frac{1}{x(x+1)^2}=\frac{1}{x}+\frac{-1}{x+1}+\frac{-1}{(x+1)^2}$$

$$\frac{1}{x}+\frac{-1}{x+1}+\frac{-1}{(x+1)^2}$$
$\frac{1}{x(x+1)^2}=\frac{a}{x}+\frac{bx+c}{(x+1)^2}\,$となると考えると、

$$\frac{a}{x}+\frac{bx+c}{(x+1)^2}=\frac{a(x+1)^2+(bx+c)x}{x(x+1)^2}$$
よって、

$\left\{\array{a+b=0\\2a+b+c=0\\a=1}\right.\,$より、$a=1,\quad b=-1,\quad c=-2\,$となります。

$$\begin{align} \frac{1}{x(x+1)^2}&=\frac{1}{x}+\frac{-x-2}{(x+1)^2}\\ &=\frac{1}{x}+\frac{-(x+1)-1}{(x+1)^2}\\ &=\frac{1}{x}+\frac{-1}{x+1}+\frac{-1}{(x+1)^2} \end{align}$$

よって、上の答えと同じになります。

練習問題

次の式を部分分数分解せよ。
$$\frac{x^2}{(x-1)(x+1)}$$
分子に2次以上が含まれているので、まず1次以下にする。
$$\begin{align} \frac{x^2}{(x-1)(x+1)}&=\frac{(x-1)(x+1)+1}{(x-1)(x+1)}\\ &=1+\frac{1}{(x-1)(x+1)} \end{align}$$ となるので、$\frac{1}{(x-1)(x+1)}\,$を部分分数分解します。

よって、$\frac{A}{x-1}+\frac{B}{x+1}=\frac{A(x+1)+B(x-1)}{(x-1)(x+1)}\,$となるので$\,A,\quad B\,$を求めます。

分子を比較して、$A(x+1)+B(x-1)=1\,$より、$A=\frac{1}{2},\quad B=-\frac{1}{2}$

したがって、

$$\frac{1}{(x-1)(x+1)}=\frac{1}{2}\left(\frac{1}{x-1}+\frac{-1}{x+1}\right)$$となるので、

$$1+\frac{1}{(x-1)(x+1)}=1+\frac{1}{2}\left(\frac{1}{x-1}+\frac{-1}{x+1}\right)$$
$$1+\frac{1}{2}\left(\frac{1}{x-1}+\frac{-1}{x+1}\right)$$
   

まとめ

部分分数分解は、基本は分母が1次になるようにします。その時に、分子の数値をいいぐあいに調整します。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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