非同次形の二階線形微分方程式の一般解の求め方(7種類の例題)

数学
同次形二階線形微分方程式の解き方

非同次形の種類

$$y^{\prime\prime}+P(x)y’+Q(x)y=0$$

同次形の二階線形微分方程式

$$y^{\prime\prime}+P(x)y’+Q(x)y=f(x)$$

非同次形の二階線形微分方程式

同次形と非同次形の差は、右辺が0かどうかです。0であれば同次形で、それ以外なら非同次形です。

では、右辺がいろいろなxの関数になった二階線形微分方程式を紹介します。

(左辺はすべて一緒です。)

$①$右辺が$\,x\,$の多項式になっている

(1)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=3x^2+x+2$

(2)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=1$

(3)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=6x^3$

$②$右辺が$\,e^{ax}\,$になっている

(4)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=3e^{2x}$

$③$右辺が三角関数になっている

(5)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=sin\,2x$

$④$右辺が$\,x\,$の多項式×$e^{ax}$になっている

(6)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=xe^{2x}$

$⑤$右辺が$\,x\,$の多項式×三角関数になっている

(7)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=x\,sin\,x$

$⑥$右辺が$e^{ax}$×三角関数になっている

(8)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=e^{-x}cos\,x$

$⑦$右辺がxの関数の足し算になっている場合

(9)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=x+2+e^{-x}$

非同次形の種類に応じた解き方

非同次形の一般解を解くには、まず同次形の一般解を求める必要があります。

$$y^{\prime\prime}-4y’+3y=0\\↓\\y=C_{1}e^{x}+C_{2}e^{3x}$$

方針としては、これに特解を加えたものが一般解になります。

$$y=C_{1}e^{x}+C_{2}e^{3x}+\textcolor{red}{μ_{0}}$$

$\textcolor{red}{μ_{0}}\,$の部分が非同次形の式に代入したら、右辺の値になります。それ以外のもともと同次形の一般解で求められていた部分は、0になります。

解説

非同次形
$y^{\prime\prime}+ay’+by=f(x)$
同次形
$y^{\prime\prime}+ay’+by=0$

同次形の一般解は、
$y=y_{0}$
また、非同次形の特解を、
$y=\textcolor{red}{μ_{0}}$

とすると、

$$y_{0}^{\prime\prime}+ay_{0}’+by_{0}=0$$
$$\textcolor{red}{μ_{0}^{\prime\prime}+aμ_{0}’+bμ_{0}}=f(x)$$

となる。よって、今度は、$y=y_{0}+μ_{0}\,$を非同次形の式に代入します。

$$\begin{align}
&\,\,\quad\left(y_{0}^{\prime\prime}+μ_{0}^{\prime\prime}\right)+a\left(y_{0}’+μ_{0}’\right)+b\left(y_{0}+μ_{0}\right)\\
&=\left(y_{0}^{\prime\prime}+ay_{0}’+by_{0}\right)+\left(\textcolor{red}{μ_{0}^{\prime\prime}+aμ_{0}’+bμ_{0}}\right) \\
&=f(x)
\end{align}$$

式が成り立つので、$y=y_{0}+μ_{0}\,$は一般解である。(つまり、特解がもう、とにかく何でもあれば、それを同次形の一般解に足せば、非同次形の一般解になる。)

$$y^{\prime\prime}-4y’+3y=0\\↓\\y=C_{1}e^{x}+C_{2}e^{3x}$$

一応、さっきも書きましたがここから本格的に使うので、同次形の一般解を置いておきます。

$①$右辺が$\,x\,$の多項式になっている場合(例題)

右辺=$c_{0}+c_{1}x+c_{2}x^2+c_{3}x^3+\cdots+c_{n}x^n$
なら、
特解($μ_{0}$)$=a_{0}+a_{1}x+a_{2}x^2+a_{3}x^3+\cdots+a_{n}x^n$
とする。

説明しにくいので今回は$\,n=2\,$にして説明する。

$$y^{\prime\prime}+ay’+by=c_{0}+c_{1}x+c_{2}x^2$$

$μ_{0}=a_{0}+a_{1}x+a_{2}x^2\\
μ_{0}’=a_{1}+2a_{2}x\\
μ_{0}^{\prime\prime}=2a_{2}$

$$2a_{2}+a(a_{1}+2a_{2}x)+b(a_{0}+a_{1}x+a_{2}x^2)=c_{0}+c_{1}x+c_{2}x^2$$

項の係数を比較する。

$$\begin{align}
[x^0]&:c_{0}=2a_{2}-aa_{1}+ba_{0}\\
[x^1]&:c_{1}=2aa_{2}+ba_{1}\\
[x^2]&:c_{2}=ba_{2}\\
\end{align}$$

あとは、実際に$\,c_{0},c_{1},c_{2}\,$の数字が決まっているときに、$\,a_{0},a_{1},a_{2}\,$を求めれば、特解を求めることができます。

例題$(1)\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=3x^2+x+2$

最高次の項は、[$x^2$]なので、特解を以下のように仮定する。

$$μ_{0}=a_{0}+a_{1}x+a_{2}x^2$$

最初の式に代入する。

$$2a_{2}-4(a_{1}+2a_{2}x)+3(a_{0}+a_{1}x+a_{2}x^2)=3x^2+x+2$$

項の係数を比較する。

$$\begin{align}
[x^0]&:2=2a_{2}-4a_{1}+3a_{0}\\
[x^1]&:1=-8a_{2}+3a_{1}\\
[x^2]&:3=3a_{2}\\
\end{align}$$

解くと、$a_{2}=1\, ,\, a_{1}=\frac{25}{3}\, ,\,a_{0}=\frac{100}{9}$

よって、一般解は、

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}+x^2+\frac{25}{3}x+\frac{100}{9}$$

例題$(2)\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=1$

$$μ_{0}=a_{0}$$

代入する。

$$0-4\cdot 0+3\cdot μ_{0}=1$$

よって、$μ_{0}=\frac{1]{3}\,$

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}+\frac{1}{3}$$

例題$(3)\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=6x^3$

$$μ_{0}=a_{0}+a_{1}x+a_{2}x^2+a_{3}x^3$$

代入して係数の比較をする。

$$\begin{align}
[x^0]&:0=2a_{2}-4a_{1}+3a_{0}\\
[x^1]&:0=6a_{3}-8a_{2}+3a_{1}\\
[x^2]&:0=-12a_{3}+3a_{2}\\
[x^3]&:6=3a_{3}\\
\end{align}$$

よって、$a_{3}=\frac{1}{2}\, ,\,a_{2}=2\, ,\,a_{1}=\frac{13}{3}\, ,\,a_{0}=\frac{40}{9}$

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}+\frac{1}{2}x^3+2x^2+\frac{13}{3}x+\frac{40}{9}$$

$②$右辺が$\,e^{ax}\,$になっている場合(例題)

右辺=$ce^{ax}$
なら、
特解($μ_{0}$)$=Ae^{ax}$
とする。

例題$(4)\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=3e^{2x}$

$$μ_{0}=Ae^{2x}$$

代入する。

$$4Ae^{2x}-4\cdot 2Ae^{2x}+3\cdot Ae^{2x}=3e^{2x}$$

よって、$A=-3$

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}-3e^{2x}$$

$③$右辺が三角関数になっている場合(例題)

右辺=$c_{1}sin\,ax+c_{2}cos\,ax$
なら、
特解($μ_{0}$)$=A\,sin\,ax+B\,cos\,ax$
とする。

$(5)\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=sin\,2x$

$$μ_{0}=A\,sin\,2x+B\,cos\,2x$$

代入する。

$$-4A\,\textcolor{red}{sin\,2x}-4B\,\textcolor{blue}{cos\,2x}-4(2A\,\textcolor{blue}{cos\,2x}-2B\,\textcolor{red}{sin\,2x})+3(A\,\textcolor{red}{sin\,2x}+B\,\textcolor{blue}{cos\,2x})=\textcolor{red}{sin\,2x}$$

ここで、$sin\, ,\,cos\,$で分けて係数を比較する。

$$\begin{align}
[\textcolor{red}{sin\,2x}]&:-A+8B=1\\
[\textcolor{blue}{cos\,2x}]&:-8A-B=0
\end{align}$$

よって、$A=-\frac{1}{65}\, ,\,B=\frac{8}{65}$

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}-\frac{1}{65}sin\,2x+\frac{8}{65}cos\,2x$$

$④$右辺が$\,x\,$の多項式×$e^{ax}$になっている場合(例題)

特解は組み合わせにして解く。(例題で見た方が早い)

例題$(6)\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=xe^{2x}$

$$μ_{0}=(a_{0}+a_{1}x)e^{2x}$$

より、

$μ_{0}=a_{0}e^{2x}+a_{1}xe^{2x}\\
μ_{0}=(a_{0}+a_{1})e^{2x}+2a_{1}xe^{2x}\\
μ_{0}=(2a_{0}+4a_{1})e^{2x}+4a_{1}xe^{2x}$

代入して、$e^{2x}\,$と$\,xe^{2x}\,$のそれぞれで、係数を比較する。

よって、$a_{1}=-1\,,\,a_{0}=0\,$となる。

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}-xe^{2x}$$

$⑤$右辺が$\,x\,$の多項式×三角関数になっている場合(例題)

特解は組み合わせにして解く。(例題で見た方が早い)

例題$(7)\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=x\,sin\,x$

$$μ_{0}=(a_{0}+a_{1}x)sin\,x+(b_{0}+b_{1}x)cos\,x$$

代入して、$[sin\,x\,,\,cos\,x\,,\,x\,sin\,x\,,\,x\,cos\,x]$でそれぞれの係数の比較をすると、

$a_{0}=-\frac{1}{25}\,,\,a_{1}=\frac{1}{10}\,,\,b_{0}=\frac{11}{50}\,,\,b_{1}=\frac{1}{5}$

よって、$μ_{0}=\frac{(-2+5x)sin\,x+(11+10x)cos\,x}{50}$

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}+\frac{(-2+5x)sin\,x+(11+10x)cos\,x}{50}$$

$⑥$右辺が$e^{ax}$×三角関数になっている場合(例題)

特解は組み合わせにして解く。(例題で見た方が早い)

$(8)\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=e^{-x}cos\,x$

$$μ_{0}=e^{-x}(A\,sin\,x+B\,cos\,x)$$

代入して、$[e^{-x}sin\,x\,,\,e^{-x}cos\,x]$でそれぞれの係数の比較をすると、

$A=-\frac{6}{85}\,,\,B=\frac{7}{85}$

よって、$μ_{0}=e^{-x}\left(\frac{-6\,sin\,x+7\,cos\,x}{85}\right)$

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}+e^{-x}\left(\frac{-6\,sin\,x+7\,cos\,x}{85}\right)$$

$⑦$右辺がxの関数の足し算になっている場合(例題)

右辺=$F(x)+G(x)$
なら、
左辺を$\,F(x)\,$のみにしたときの特解$\,μ_{1}\,$と$\,G(x)\,$のみにしたときの特解$\,μ_{2}\,$を求めることで、
特解は、$μ_{0}=μ_{1}+μ_{2}$ となる。

$$\textcolor{red}{μ_{1}^{\prime\prime}+aμ_{1}’+bμ_{1}=F(x)}$$

$$\textcolor{blue}{μ_{2}^{\prime\prime}+aμ_{2}’+bμ_{2}=G(x)}$$

が成り立つ。

次に、$μ_{0}=μ_{1}+μ_{2}\,$を代入する。

$$\begin{align}
&\,\,\quad(μ_{1}^{\prime\prime}+μ_{2}^{\prime\prime})+a(μ_{1}+μ_{2})+b(μ_{1}+μ_{2})\\
&=(\textcolor{red}{μ_{1}^{\prime\prime}+aμ_{1}’+bμ_{1}})+(\textcolor{blue}{μ_{2}^{\prime\prime}+aμ_{2}’+bμ_{2}})\\
&=\textcolor{red}{F(x)}+\textcolor{blue}{G(x)}
\end{align}$$

よって、非同次形が成り立つので、$μ_{0}\,$が特解になる。

(9)$\,y^{\prime\prime}-4y’+3y=x+2+e^{-x}$

まず、$y^{\prime\prime}-4y’+3y=x+2\,$についての特解を求める。

$$μ_{1}=a_{0}+a_{1}x$$

係数の比較をした結果$\,a_{1}=\frac{1}{3}\,,\,a_{0}=\frac{10}{9}$

よって、$μ_{1}=\frac{1}{3}x+\frac{10}{9}$

次に、$y^{\prime\prime}-4y’+3y=e^{-x}\,$についての特解を求める。

$$μ_{2}=Ae^{-x}$$

Aの値を求めると、$A=\frac{1}{8}$

よって、$μ_{2}=\frac{1}{8}e^{-x}$

最終的に$\,μ_{0}=\frac{1}{3}x+\frac{10}{9}+\frac{1}{8}e^{-x}$

$$y=C_{1}e^x+C_{2}e^{3x}+\frac{1}{3}x+\frac{10}{9}+\frac{1}{8}e^{-x}$$

まとめ

上にあげた例以外にまだありますし、すべて覚えるのは困難です。

なので、非同次形の一般解は、同次形の一般解と非同次形の特解で表されることは覚えておきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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