単調増加と単調減少の意味と不等式の証明問題

数学
$(log\,x)’=\frac{1}{x}$
$(e^x)’=e^x$

単調増加と単調減少について

結構いろいろな場所で登場する「単調増加」と「単調減少」について説明します。

簡単に説明すると、

単調増加は、         
・常に右肩上がりな関数のこと。
単調減少は、         
・常に右肩下がりな関数のこと。

単調増加とは

ある区間の関数$\,f(x)\,$において、$a\leqq b\,$ならば、$f(a)\leqq f(b)\,$となる場合を単調増加と言います。

図的にはこんな感じです。

どこにも凹みがなく、$\,x\,$の増加とともに$\,f(x)\,$も増加していることが分かります。

単調減少とは

ある区間の関数$\,f(x)\,$において、$a\leqq b\,$ならば、$f(b)\leqq f(a)\,$となる場合を単調減少と言います。

図的にはこんな感じです。

どこにも凹みがなく、$\,x\,$の増加とともに$\,f(x)\,$は減少していることが分かります。

区間設定をしっかりとする

ある区間における単調増加や単調減少の「ある区間」を問題によって設定することも多いです。

$y=x^2\,$であれば、

$x>0\,$で単調増加
$x<0\,$で単調減少

になります。

このように、区間をしっかりと設定することで問題に生かせます。

単調増加と単調減少の判定方法(重要)

単調増加や単調減少がどのようなものかは結構簡単に理解できますが、これらを証明で使うためには、しっかりと示さなければなりません。

そのための判定方法は、

関数$\,f(x)\,$の導関数$\,f'(x)\,$について、
  • ある区間で、$0\leqq f'(x)\,$ならば、$f(x)\,$は単調増加
  • ある区間で、$f'(x)\leqq 0\,$ならば、$f(x)\,$は単調減少

$f(x)=x^2\,$であれば、

$$f'(x)=2x$$

となるので、

$x>0\,$のとき、$0<f'(x)\,$:単調増加
$x<0\,$のとき、$f'(x)<0\,$:単調減少

導関数の判定が可能なわけ

関数$\,f(x)\,$における接線の傾き$\,f'(x)\,$は、ごく短い範囲での関数$\,f(x)\,$の傾き、つまりは、進む方向を表しています。

なので、

$0\leqq f'(x)\,$ならば、傾きが上向きで進む方向も上向きになるので増加します。
$f'(x)\leqq 0\,$ならば、傾きが下向きで進む方向も下向きになるので減少します。

単調増加/減少を含む不定式の解き方

単調増加と単調減少を使用して解く問題は、不定式が多めです。

$$g(x)>h(x)$$

となるのを証明するには、

$$f(x)=g(x)-h(x)$$

とおいて、これが常に$\,0\,$より大きくなることを証明すれば、$\scriptsize{g(x)>h(x)}\,$が証明されます。

これにおいて、$f(a)>0\,$であり、$x>a\,$で、$f'(x)>0\,$ならば、$a\,$より大きい$\,x\,$の範囲で単調増加となるので、常に0以上になると証明できます。

例題

$1 < x\,$のとき、不等式$\,x-1 > log\,x\,$を証明せよ。

問題を証明するために、$x-1-log\,x>0\,$を証明します。

$$f(x)=x-1-log\,x$$

とおき、微分します。

$$f'(x)=1-\frac{1}{x}$$

よって、$1<x\,$となるので、$\frac{1}{x}<0\,$となり、

$$f'(x)=1-\frac{1}{x}>0$$

したがって、$f(x)\,$は、$1<x\,$において単調増加になります。ならば、あとは、$x=1\,$のときの$\,f(x)\,$の値を解きます。

$$f(1)=1-\frac{1}{1}=0$$

よって、始まりの$\,x=1\,$のときが$\,f(1)=0\,$で、単調増加なので、$1<x\,$ならば、$f(x)>0\,\,(x-1-log\,x>0)\,$になります。

以上で、$x-1>log\,x\,$が証明されます。

証明なので上を参照

練習問題

$0 < x\,$のとき、不等式$\,x-e^x < 0\,$を証明せよ。
$f(x)=x-e^x\,$とします。
$$f(0)=0-e^0=-1$$ 次に微分して、
$$f'(x)=1-e^x$$ $0 < x\,$のとき、$1 < e^x\,$となるので、
$$f'(x)>0$$ $f(0) < 0\,$であり、$0 < x\,$のとき、単調減少になっているので、
$$f(x)=x-e^x < 0$$ となります。

証明なので上を参照

   
$0 < a < b < e\,$のとき、不等式$\,b\,log\,a > a\,log\,b\,$を証明せよ。
$0 < a < b\,$より、$b\,log\,a > a\,log\,b\,$の両辺を$\,ab\,$で割ると、
$$\frac{log\,a}{a} < \frac{log\,b}{b}$$ よって、$f(x)=\frac{log\,x}{x}\,$が$\,0 < x < e\,$の範囲で単調増加になっていればいい。
$$f'(x)=\frac{1-log\,x}{x^2}$$ これに関して、実際には関数を描くときに使う知識が少し必要ですが、簡単に言うと、$log\,x\,$の$\,x\,$に$\,e\,$が入れば、
$$log\,e=1$$ となり、$\,e\,$以下であれば、
$$log\,x \leqq 1$$ より、
$$f'(x)=\frac{1-log\,x}{x^2} > 0$$ となります。よって、設定した範囲において単調増加になります。したがって、
$$\frac{log\,a}{a}<\frac{log\,b}{b}$$ となるので、
$$b\,log\,a > a\,log\,b$$ となります。

証明なので上を参照

   

まとめ

  • ある区間で、$0\leqq f'(x)\,$ならば、$f(x)\,$は単調増加
  • ある区間で、$f'(x)\leqq 0\,$ならば、$f(x)\,$は単調減少

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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