媒介変数表示についてメリットと一覧

数学
特になし

媒介変数表示の意味

曲線$\,C\,$上に存在する点$\,(x,\,y)\,$が変数$\,t\,$の関数として、

$$x=f(t),\quad y=g(t)$$

と表されるとき、この表現方法を$\,C\,$の媒介変数表示といい、変数$\,t\,$を媒介変数パラメータ)といいます。

パラメータとして使用される文字は$\,t\,$もしくは$\,θ\,$が多いです。

例を挙げて説明すると

円はx,yで表すと$\quad x^2+y^2=1\quad$でこれを媒介変数表示で表すと、

$$\left\{\array{&x=\frac{1-t^2}{1+t^2}\\&y=\frac{2t}{1+t^2}}\right.$$

となります。

$x^2+y^2=1\,$として考えると、$x=1\,$のとき$\,y=0\,$になったり、$x=-\frac{1}{2}\,$のとき$\,y=\pm\frac{\sqrt{3}}{2}\,$になったりしますね。

では、$\left\{\array{&x=\frac{1-t^2}{1+t^2}\\&y=\frac{2t}{1+t^2}}\right.\,$に関して考えると、$x=1\,$のとき$\,t=0\,$となるので代入して$\,y=0\,$になったり、$x=-\frac{1}{2}\,$のとき$\,t=\pm\sqrt{3}\,$となるので$\,y=\pm\frac{\sqrt{3}}{2}\,$となります。

これは、$x^2+y^2=1\,$で出した値と同じになっています。

ん?これだけ考えると媒介変数表示って使う意味ないと思うかもしれませんが、ちゃんとメリットがあるから使用されるんです。

媒介変数表示のメリット

媒介変数表示で関数を表すことのメリット

  • $t\,$に値を入れれば簡単に曲線上の座標を見つけることができる。
  • 定義域を設定する必要がない、もしくは、簡単に設定できる。

さっきは$\,x\,$の値を決定$\,→\,$ $\,t\,$の値を決定$\,→\,$ $\,y\,$の値を決定の流れで説明しました。

確かにこの順番だとメリットはありません。しかし、「$\,t\,$の値を決定」から$\,x\,$と$\,y\,$の値を決定すると考えると、上の2つのメリットが関係してきます。

まず$\,x^2+y^2=1\,$として考えたときは$-1\leqq x\leqq 1\quad$を考慮して代入する必要がありますが、

$\left\{\array{&x=\frac{1-t^2}{1+t^2}\\&y=\frac{2t}{1+t^2}}\right.\,$であれば、$\,t\,$に何を入れても座標を表すことになります。例えば$\,t=10\,$とすれば、

$$\begin{align}
x&=\frac{1-10^2}{1+10^2}\fallingdotseq -0.98\\
y&=\frac{2\cdot 10}{1+10^2}\fallingdotseq 0.20
\end{align}$$

つまり、点$\,(-0.98,\,0.20)\,$は円の座標になります。$(-0.98)^2+(0.20)^2=1\,$が成り立つ。

と、このように$\,t\,$の値を定義域を特に考えず選んで代入すれば、簡単に円の座標を求めることができました。

他の例だと媒介変数表示$\,\left\{\array{&x=\frac{1}{cos\,θ}\\&y=tan\,θ}\right.\,$で表された関数であれば、定義域が必要だが定義域は簡単に考えられます。ここでの$\,θ\,$は角度を表しているので$\,0\leqq θ\leqq 2π\,$になります。

座標の点を1つ求めるとすると、定義域の中から適当に$\,θ\,$の値を決めれば求めることができます。$\,θ=\frac{π}{3}\,$とすれば$\,(x,\,y)=(2,\,\sqrt{3})\,$となります。

表示の仕方が違っても同じ関数を表すことがある

1つの曲線に対して、媒介変数表示は1通りではなく、複数の表示方法が存在する場合があります。

中心$\,(0,\,0)\,$の半径$\,r\,$の円

1つ目:$\left\{\array{&x=\frac{r(1-t^2)}{1+t^2}\\&y=\frac{2rt}{1+t^2}}\right.$

2つ目:$\left\{\array{&x=r\,cos\,θ\\&y=r\,sin\,θ}\right.$

など

媒介変数表示からどんな曲線になるか求める解き方

どんな曲線になるかを求めるには、xとyで表された関数の形にする必要があります。

何度も使っている例の円の媒介変数表示から円の方程式を求めます。

例題

次の媒介変数表示は、どのような曲線を表すか。
$$\left\{\array{&x=\frac{1-t^2}{1+t^2}\\&y=\frac{2t}{1+t^2}}\right.$$

このような問題のとき大事なのはとりあえずパラメータである$\,t\,$を消すことです。

$x=\frac{1-t^2}{1+t^2}\,$より、

$$t^2=\frac{1-x}{x+1}\quad \cdots ①$$

$y=\frac{2t}{1+t^2}\,$の$\,t^2\,$に代入して整理すると、

$$t=\frac{y}{x+1}\quad\cdots②$$

②を①に代入して、

$$\begin{align}
\left(\frac{y}{x+1}\right)^2&=\frac{1-x}{x+1}\\
y^2&=(x+1)(1-x)\\
y^2&=-x^2+1\\
x^2+y^2&=1
\end{align}$$

$$円\quad x^2+y^2=1$$
実際には上の解答では不十分です。その理由を説明します。

途中で出てきた
$$t^2=\frac{1-x}{x+1}$$ より、$x\neq-1\,$なので、最終的に曲線上の点$\,(-1,\,0)\,$は省く必要があります。よって、正しい答えは
$$円\quad x^2+y^2=1\quad (点(-1,\,0)は除く)$$ となります。

媒介変数表示で表された関数一覧

放物線

$4py=x^2$

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=2pt\\&y=pt^2}\right.$

$y^2=4px$

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=pt^2\\&y=2pt}\right.$

$x^2+y^2=r^2$

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=r\,cos\,θ\\&y=r\,sin\,θ}\right.$

他にも
$\left\{\array{&x=\frac{r(1-t^2)}{1+t^2}\\&y=\frac{2rt}{1+t^2}}\right.\quad(-r,\,0)$を除く

$(x-a)^2+(y-b)^2=r^2$

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=a+r\,cos\,θ\\&y=b+r\,sin\,θ}\right.$

楕円

$\frac{x^2}{a^2}+\frac{y^2}{b^2}=1$

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=a\,cos\,θ\\&y=b\,sin\,θ}\right.$

双曲線

$\frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1$

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=\frac{a}{cos\,θ}\\&y=b\,tan\,θ}\right.$

他には
$\left\{\array{&x=a\sqrt{t}\\&y=b\sqrt{t-1}}\right.\quad(t\geqq 1)$

サイクロイド

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=a(θ-sin\,θ)\\&y=b(1-cos\,θ)}\right.$

アステロイド

$x^{\frac{2}{3}}+y^{\frac{2}{3}}=a^{\frac{2}{3}}$

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=a\,cos^3θ\\&y=a\,sin^3θ}\right.$

カージオイド

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=a(2\,cos\,θ-cos\,2θ)\\&y=a(2sin\,θ-sin\,2θ)}\right.$

リサージュ曲線

$y^2=x^2(4-x^2)$

媒介変数表示
$\left\{\array{&x=2\,sin\,θ\\&y=2\,sin\,2}\right.$

まとめ

媒介変数表示がxとyを関数で表すものだと分かってくれれば大丈夫です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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