関数方程式の5種類の解き方(数Ⅲ)

数学
(1)ある程度、微分積分ができる
(2)微分の定義($f'(x)=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(x+h)-f(x)}{h}$)

関数方程式とは

$$f(x+y)=f(x)+f(y)$$

こんな感じの関数の関係式のことを関数方程式といいます。

そして、関数方程式を解くと

$$f(x)=ax$$

のように、$f(x)\,$を求めることができます。

関数方程式にはいくつかの種類があります。自分が知っている5種類について解き方をこのページで紹介します。

(1)[解き方] $\,f(x+y)=f(x)+f(y)\\ \quad→f(x)=ax$
(2)[例題] $\,f(xy)=f(x)+f(y)\\ \quad→f(x)=a\,log\,x$
(3)[練習問題] $\,f(x+y)=f(x)+f(y)+2xy\\ \quad→f(x)=x^2+ax$
(4)[例題2] $\,f(x+y)=f(x)\cdot f(y)\\ \quad→f(x)=e^{ax}$
(5)[練習問題] $\,f(xy)=f(x)\cdot f(y)\\ \quad→f(x)=x^a$

関数方程式の解き方

問題がないと説明しにくいので早速問題を解きながら説明します。

関数$\,f(x)\,$で、$\,x,\,y\,$がすべての実数において、
$f(x+y)=f(x)+f(y)\,$が成り立ち、$f'(0)=a$($a$は定数)のとき、次の問いに答えなさい。
(1)$\,f(0)\,$を求めよ。 (2)$\,f'(x)\,$を求めよ。 (3)$\,f(x)\,$を求めよ。

(1)を解く

(1)はのちのち積分定数を求めるのに使用するのに使用します。そのために求めます。

$f(0)\,$を求めるために、$x=y=0\,$を$f(x+y)=f(x)+f(y)\,$の式に代入します。

$$\begin{align}
f(0+0)&=f(0)+f(0)\\
f(0)&=2f(0)
\end{align}$$

すると、2倍した$\,f(0)\,$とただの$\,f(0)\,$が同じ値になると分かったので、よって、

$$\underline{f(0)=0}_{//}$$

(2)を解く

$y=h\,$とします。すると、

$$f(x+h)=f(x)+f(h)$$

そのうえで、$f'(x)\,$の微分の定義に代入します。

$$\begin{align}
f'(x)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\\
&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{\left\{f(x)+f(h)\right\}-f(x)}{h}\\
&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(h)}{h}
\end{align}$$

ここで、$\,f'(0)=a\,$なので、定義から

$$\begin{align}f'(0)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(0+h)-f(0)}{h}\\
&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(h)}{h}\\
&=a
\end{align}$$

となるので、よって、

$$\underline{f'(x)=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(h)}{h}=a}_{//}$$

(3)を解く

(2)より、積分します。

$$\begin{align}
f'(x)&=a\\
f(x)&=ax+C
\end{align}$$

ここで、(1)の答え$\,f(0)=0\,$を使って、C(積分定数)を求めます。

$$f(0)=C=0$$

よって、

$$\textcolor{red}{\underline{f(x)=ax}_{//}}$$

(1)$\quad f(0)=0$
(2)$\quad f'(x)=a$
(3)$\quad f(x)=ax$

例題

関数$\,f(x)\,$で、$\,x,\,y\,$がすべての実数において、
$f(xy)=f(x)+f(y)\,$が成り立ち、$f'(1)=a$($a$は定数)のとき、次の問いに答えなさい。
(1)$\,f(1)\,$を求めよ。 (2)$\,f'(x)\,$を求めよ。 (3)$\,f(x)\,$を求めよ。

(1)を解く

$x=y=1\,$を問題の式に代入して、

$f(1)=f(1)+f(1)\,$より、

$$\underline{f(1)=0}_{//}$$

(2)を解く

$f(x+h)\,$を作るために、$y=1+\frac{h}{x}\,$とします。すると、

$$\begin{align}
&f(x(1+\scriptsize{\frac{h}{x}}))=f(x)+f(1+\scriptsize{\frac{h}{x}})\\
&f(x+h)=f(x)+f(1+\scriptsize{\frac{h}{x}})
\end{align}$$

また、

$$\begin{align}
f'(1)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(1+h)-f(1)}{h}\\
&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(1+h)}{h}\\
&=a
\end{align}$$

となるので、$f'(x)\,$は定義から、

$$\begin{align}
f'(x)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\\
&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{\left\{f(x)+f(1+\frac{h}{x})\right\}-f(x)}{h}\\
&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(1+\frac{h}{x})}{h}\\
&=\frac{1}{x}\cdot\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(1+\frac{h}{x})}{\frac{h}{x}}\\
&=\frac{a}{x}
\end{align}$$

つまり、

$$\underline{f'(x)=\frac{a}{x}}_{//}$$

(3)を解く

(2)より、積分します。

$$\begin{align}
f'(x)&=\frac{a}{x}\\
f(x)&=a\,log\,x+C
\end{align}$$

ここで、(1)の答え$\,f(1)=0\,$を使って、C(積分定数)を求めます。

$$f(1)=C=0$$

よって、

$$\textcolor{red}{\underline{f(x)=a\,log\,x}_{//}}$$

(1)$\quad f(1)=0$
(2)$\quad f'(x)=\frac{a}{x}$
(3)$\quad f(x)=a\,log\,x$

例題2

関数$\,f(x)\,$で、$\,x,\,y\,$がすべての実数において、
$f(x+y)=f(x)\cdot f(y)\,$が成り立ち、$f(x)>0,\,f'(0)=a$($a$は定数)のとき、次の問いに答えなさい。
(1)$\,f(0)\,$を求めよ。 (2)$\,f'(x)=af(x)\,$を示せ。 (3)$\,g(x)=\frac{f(x)}{e^{ax}}\,$と置くとき、$g'(x)\,$を求めよ。 (4)$\,f(x)\,$を求めよ。
 

(1)を解く

$x=y=0\,$を問題の式に代入して、

$$\begin{align}
&f(0)=f(0)\cdot f(0)\\
&f(0)\left\{f(0)-1\right\}=0\\
\end{align}$$

$f(x)>0\,$より、$f(0)\neq 0\,$なので、よって、

$$\underline{f(0)=1}_{//}$$

(2)を解く

$f(x+h)\,$を作るために、$y=h\,$とします。すると、

$$f(x+h)=f(x)\cdot f(h)$$

また、$f'(0)=a\,$と(1)の答え$\,f(0)=1\,$より、$x=0\,$のときの導関数を考えると、

$$\begin{align}
f'(0)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(0+h)-f(0)}{h}\\
&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(h)-1}{h}\\
&=a
\end{align}$$

よって、$f'(x)\,$は定義から、

$$\begin{align}
f'(x)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\\
&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{\left\{f(x)\cdot f(h)\right\}-f(x)}{h}\\
&=f(x)\cdot\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(h)-1}{h}\\
&=af(x)
\end{align}$$

$\underline{f'(x)=af(x)}_{//}\,$を示せました。

(3)を解く

(2)より、$f'(x)=af(x)\,$となるので、

$$\begin{align}
g'(x)&=\left\{\frac{f(x)}{e^{ax}}\right\}’\\
&=\frac{f'(x)e^{ax}-f(x)\cdot ae^{ax}}{(e^{ax})^2}\\
&=\frac{af(x)e^{ax}-af(x)e^{ax}}{(e^{ax})^2}\\
&=0
\end{align}$$

つまり、

$$\underline{g'(x)=0}_{//}$$

(4)を解く

(3)より、$g'(x)=0\,$となるので、$g(x)=k\,$($k$は定数)$\,\,$となる。よって、

$$\begin{align}
g(x)=\frac{f(x)}{e^{ax}}&=k\\
f(x)&=ke^{ax}
\end{align}$$

ここで、(1)の答え$\,f(0)=1\,$を使って$\,k\,$(定数)を求めます。

$$f(0)=k=1$$

よって、

$$\textcolor{red}{\underline{f(x)=e^{ax}}_{//}}$$

(1)$\quad f(0)=1$
(2) 示せました。
(3)$\quad g'(x)=0$
(4)$\quad f(x)=e^{ax}$

練習問題

関数$\,f(x)\,$で、$\,x,\,y\,$がすべての実数において、
$f(x+y)=f(x)+f(y)+nxy$($n$は定数)が成り立ち、$f'(0)=a$($a$は定数)のとき、次の問いに答えなさい。
(1)$\,f(0)\,$を求めよ。 (2)$\,f'(x)\,$を求めよ。 (3)$\,f(x)\,$を求めよ。
 
(1)を解く
$x=y=0\,$を問題の式に代入すると、
$$\begin{align} &f(0)=f(0)+f(0)+0\\ &f(0)=2f(0) \end{align}$$ よって、 $$\underline{f(0)=0}_{//}$$ (2)を解く
$f(x+h)\,$を作るために、$y=h\,$とします。すると、
$$f(x+h)=f(x)+f(h)+nhx$$ また、 $f'(0)=a\,$と(1)の答え$\,f(0)=0\,$より、

$$\begin{align} f'(0)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(0+h)-f(0)}{h}\\ &=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(h)}{h}\\ &=a \end{align}$$ となるので、$f'(x)\,$は定義から、
$$\begin{align} f'(x)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\\ &=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{\left\{f(x)+f(h)+nhx\right\}-f(x)}{h}\\ &=nx+\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(h)}{h}\\ &=nx+a \end{align}$$ つまり、
$$\underline{f'(x)=nx+a}_{//}$$ (3)を解く
(2)より、積分します。 $$\begin{align} f'(x)&=nx+a\\ f(x)&=\frac{n}{2}x^2+ax+C \end{align}$$ ここで、(1)の答え$\,f(0)=0\,$を使って、C(積分定数)を求めます。
$$f(0)=C=0$$ よって、 $$\textcolor{red}{\underline{f(x)=\frac{n}{2}x^2+ax}_{//}}$$
(1)$\quad f(0)=0$
(2)$\quad f'(x)=nx+a$
(3)$\quad f(x)=\frac{n}{2}x^2+ax$
$n=2\,$のときは、$f(x)=x^2+ax\,$になります。
   

関数$\,f(x)\,$で、$\,x,\,y\,$がすべての実数において、
$f(xy)=f(x)\cdot f(y)\,$が成り立ち、$f(x)>0,\,f'(1)=a$($a$は定数)のとき、次の問いに答えなさい。
(1)$\,f(1)\,$を求めよ。 (2)$\,f'(x)=\frac{a}{x}f(x)\,$を示せ。 (3)$\,g(x)=\frac{f(x)}{x^a}\,$と置くとき、$g'(x)\,$を求めよ。 (4)$\,f(x)\,$を求めよ。
 
(1)を解く
$x=y=1\,$を問題の式に代入すると、
$$\begin{align} &f(1)=f(1)\cdot f(1)\\ &f(1)\left\{f(1)-1\right\}=0 \end{align}$$ $f(x)>0\,$より、$f(0)\neq 0\,$なので、よって、 $$\underline{f(1)=1}_{//}$$ (2)を解く
$f(x+h)\,$を作るために、$y=1+\frac{h}{x}\,$とします。すると、

$$f(x+h)=f(x)\cdot f(1+\scriptsize{\frac{h}{x}})$$ また、$f'(1)=a\,$と(1)の答え$\,f(1)=1\,$より、$x=0\,$のときの導関数を考えると、 $$\begin{align} f'(1)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(1+h)-f(1)}{h}\\ &=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(1+h)-1}{h}\\ &=a \end{align}$$ よって、$f'(x)\,$は定義から、
$$\begin{align} f'(x)&=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\\ &=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{\left\{f(x)\cdot f(1+\scriptsize{\frac{h}{x}})\right\}-f(x)}{h}\\ &=f(x)\cdot\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(1+\scriptsize{\frac{h}{x}})-1}{h}\\ &=f(x)\cdot\frac{1}{x}\cdot\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(1+\scriptsize{\frac{h}{x}})-1}{\frac{h}{x}}\\ &=\frac{a}{x}f(x) \end{align}$$

$\underline{f'(x)=\frac{a}{x}f(x)}_{//}\,$を示せました。

(3)を解く
(2)より、$f'(x)=\frac{a}{x}f(x)\,$となるので、
$$\begin{align} g'(x)&=\left\{\frac{f(x)}{x^a}\right\}’\\ &=\frac{f'(x)x^a-f(x)\cdot ax^{a-1}}{(x^a)^2}\\ &=\frac{\frac{a}{x}f(x)x^a-\frac{a}{x}f(x)x^a}{(x^a)^2}\\ &=0 \end{align}$$ つまり、
$$\underline{g'(x)=0}_{//}$$ (4)を解く
(3)より、$g'(x)=0\,$となるので、$g(x)=k\,$($k$は定数)$\,\,$となる。よって、
$$\begin{align} g(x)=\frac{f(x)}{x^a}&=k\\ f(x)&=kx^a \end{align}$$ ここで、(1)の答え$\,f(1)=1\,$を使って$\,k\,$(定数)を求めます。
$$f(1)=k=1$$ よって、
$$\textcolor{red}{\underline{f(x)=x^a}_{//}}$$
(1)$\quad f(1)=1$
(2) 示せました。
(3)$\quad g'(x)=0$
(4)$\quad f(x)=x^a$
   

まとめ

導関数の定義
$f'(x)=\displaystyle\lim_{h→0}\,\frac{f(x+h)-f(x)}{h}$
を多く使用して解くことになります。もともと難しい問題なので何回か解いて、覚えることをお勧めします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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