【漸近線】曲線の漸近線の一般的な求め方(導出方法あり)5分で分かる

数学
(1)微分による曲線の概形の求め方

(2)$\displaystyle\lim_{}$の基礎知識
曲線$y=f(x)$の漸近線が直線$y=ax+b$であるとき、

傾き:$\large{a=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{f(x)}{x}}$

切片:$\large{b=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\left\{f(x)-ax\right\}}$

となり$a,b$の値を求めて、漸近線の方程式を求める。

曲線に対する漸近線の求め方

$\large{f(x)=\frac{3x^2-5x}{x-2}}$の漸近線を求めよ。

画像を見ればわかりますが、答えは、

$x=2\quad,\quad y=3x+1$

このような問題を解くために、

曲線$y=f(x)$の漸近線が直線$y=ax+b$であるとき、

傾き:$\large{a=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{f(x)}{x}}$

切片:$\large{b=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\left\{f(x)-ax\right\}}$

となり$a,b$の値を求めて、漸近線の方程式を求める。

ただし、これで解けるのは、$y=3x+1$のような、y軸に平行ではない直線の場合のみで、$x=2$のようなy軸に平行な漸近線は、別の解き方をします。

問題の解き方(上にある問題)

まずは、$\large{f(x)=\frac{3x^2-5x}{x-2}}$のグラフを微分して概形を求めます。


$$\begin{align}
f'(x)&=\frac{3x^2-12x+10}{(x-2)^2}
\\\\&=\frac{(x-\frac{6+\sqrt{6}}{3})(x-\frac{6-\sqrt{6}}{3})}{(x-2)^2}
\end{align}$$


上の計算では、$x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$を使っていたりしますが、ここではやりません。

$$f(\scriptsize{\frac{6+\sqrt{6}}{3}})=7+2\sqrt{6}$$

$$f(\scriptsize{\frac{6-\sqrt{6}}{3}})=7-2\sqrt{6}$$

よって、

$$\begin{array}{c|c|c|c|c|c|c|c}
x&\cdots &\frac{6-\sqrt{6}}{3}&\cdots &2&\cdots &\frac{6+\sqrt{6}}{3}&\cdots
\\
\hline f'(x)&+&0&-&/&-&0&+
\\
\hline f(x)&\nearrow &7-2\sqrt{6}&\searrow &/&\searrow &7+2\sqrt{6}&\nearrow
\end{array}$$

こうなります。

このときに考えるのが、x$=2$のときと、xを$\pm \infty$(±無限大)に飛ばしたときです。

x=2に限りなく近づけたときの漸近線

$x=2$が漸近線になるかどうかの求め方は、あまり重要ではありません。

確認したい方は、クリックを押してください。

考えることは、x=2の時にf(x)が値を取らないことと、xを2に限りなく近づけたときにちゃんと無限大まで伸びているかということです。この2つを満たしていれば、x=2が漸近線になります。

x=2のときf(x)が値を取っていれば、漸近線であるはずのx=2のグラフとぶつかることになるので漸近線とは言えませんし、2に近づけた時に無限大にならず、途中で止まっていたらそれもまた漸近線と言えなくなります。


まず、f(2)について考えます。


$f(2)=\frac{3\cdot 2^2-5\cdot 2}{2-2}=\frac{2}{0}$


数学では分数において、分母に0がくることはありないので値は無しになります。

次に、

$\displaystyle\lim_{x→2+0}f(x)$と$\displaystyle\lim_{x→2-0}f(x)$

について考えます。

x=2に2より大きい側から近づく場合と2より小さい側から近づく場合を考えます。

まず、2より大きい側から近づく場合を計算します。


$$\begin{align}
\displaystyle\lim_{x→2+0}f(x)&=\displaystyle\lim_{x→2+0}\frac{3x^2-5x}{x-2}\\\\
&=\displaystyle\lim_{x→2+0}\frac{3x(x-2)+x}{x-2}\\\\
&=\displaystyle\lim_{x→2+0}{3x+\frac{x}{x-2}}
\end{align}$$


右側を考えます。分子のxは2に近づき、分母のx-2は正の値から0に近づいていくので、


$$\displaystyle\lim_{x→2+0}\frac{x}{x-2}=\infty$$


となります。よって、


$\displaystyle\lim_{x→2+0}{3x+\frac{x}{x-2}}=6+\infty=\infty$


次に、xが2より小さい側から近づく場合を考えます。まあ、でも同じように計算していけば、今回はx-2が負なので、こうなります。


$\displaystyle\lim_{x→2-0}{3x+\frac{x}{x-2}}=6-\infty=-\infty$


両方とも$\pm \infty$になり、f(2)の値がないので、x=2が漸近線になります。

y軸に平行にならない漸近線の求め方

y軸に平行にならない漸近線を、$y=ax+b$とします。

また、問題になっているf(x)は、$\frac{3x^2-5x}{x-2}$です。

曲線$y=f(x)$の漸近線が直線$y=ax+b$であるとき、

傾き:$\large{a=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{f(x)}{x}}$

切片:$\large{b=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\left\{f(x)-ax\right\}}$

となり$a,b$の値を求めて、漸近線の方程式を求める。

よって、これに当てはめていきます。まずは、傾きからです。


$$\begin{align}
a&=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{\frac{3x^2-5x}{x-2}}{x}\\\\
&=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{3x^2-5x}{x^2-2x}
\end{align}$$


分母分子をそれぞれ$x^2$で割ります。


$$=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{3-\frac{5}{x}}{1-\frac{2}{x}}$$


よって、xを±無限大に飛ばすと、


$$=3$$


傾きaが3であることが分かりました。現状、漸近線は$y=3x+b$です。次に切片を求めます。公式のaの部分には、3を入れます。


$$\begin{align}
b&=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\left(\frac{3x^2-5x}{x-2}-3x\right)\\\\
&=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}{\frac{3x^2-5x-3x^2+6x}{x-2}}\\\\
&=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}{\frac{x}{x-2}}
\end{align}$$


分母分子を$x$で割ります。


$$=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}{\frac{1}{1-\frac{2}{x}}}$$


よって、xを±無限大に飛ばすと、


$$=1$$


切片bが1であることが分かりました。

aとbの値が、3と1と分かったので、$y=ax+b$に代入した結果、

漸近線の式が、


$$y=3x+1$$


だと、分かりました。

練習問題

$y=\frac{x^2-2x-1}{x}$のグラフの漸近線を求めよ。
$f(x)=\frac{x^2-2x-1}{x}$のグラフを書く。

微分して、求めることができますが省略します。

このようにできたら、y軸に平行な漸近線を求めます。

$$\begin{align} \displaystyle\lim_{x→+0}f(x)&=\displaystyle\lim_{x→+0}\frac{x^2-2x-1}{x}\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→+0}\frac{x(x-2)-1}{x-2}\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→+0}\left(x-2-\frac{1}{x}\right)\\\\ &=-\infty \end{align}$$ $x\rightarrow -0$の方も同じように、

$$\displaystyle\lim_{x→-0}\left(x-2-\frac{1}{x}\right)=\infty$$

よって、$x=0$は漸近線。

メインとなるy軸に平行ではない漸近線を解きます。

$$\begin{align} a&=\displaystyle\lim_{x→\infty}\frac{\frac{x^2-2x-1}{x}}{x}\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→\infty}\frac{x^2-2x-1}{x^2}\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→\infty}\frac{1-\frac{2}{x}-\frac{1}{x^2}}{1}\\\\ &=1 \end{align}$$

$$\begin{align} b&=\displaystyle\lim_{x→\infty}\left(\frac{x^2-2x-1}{x}-x\right)\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→\infty}\frac{x^2-2x-1-x^2}{x}\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→\infty}\frac{-2x-1}{x}\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→\infty}\frac{-2-\frac{1}{x}}{1}\\\\ &=-2 \end{align}$$

漸近線は、

$x=0\quad ,\quad y=x-2$
   
$y=2x+\sqrt{x^2+1}$のグラフの漸近線を求めよ。
グラフの概形を書く必要は、この問題では特にありませんが、問題を解くうえで概形を把握することは重要です。

xを+無限大と−無限大に飛ばした場合を考えます。今回はy軸に平行ではないもののみです。

①+無限
$$\begin{align} a&=\displaystyle\lim_{x→\infty}\frac{2x+\sqrt{x^2+1}}{x}\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→\infty}\left(2+\sqrt{1+\frac{1}{x^2}}\right)\\\\ &=3 \end{align}$$

$$\begin{align} b&=\displaystyle\lim_{x→\infty}\left(2x+\sqrt{x^2+1}-3x\right)\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→\infty}\left(\sqrt{x^2+1}-x\right)\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→\infty}\frac{1}{\sqrt{x^2+1}+x}\\\\ &=0 \end{align}$$

よって、

$$y=3x$$

②-無限
$x→-\infty$のとき、$t=-x$と置くと、$t→+\infty$ $$\begin{align} a&=\displaystyle\lim_{x→-\infty}\frac{2x+\sqrt{x^2+1}}{x}\\\\ &=\displaystyle\lim_{t→\infty}\frac{2(-t)+\sqrt{(-t)^2+1}}{(-t)}\\\\ &=\displaystyle\lim_{t→\infty}\left(2-\sqrt{1+\frac{1}{t^2}}\right)\\\\ &=1 \end{align}$$

$$\begin{align} b&=\displaystyle\lim_{x→-\infty}\left(2x+\sqrt{x^2+1}-x\right)\\\\ &=\displaystyle\lim_{x→-\infty}\left(\sqrt{x^2+1}+x\right)\\\\ &=\displaystyle\lim_{t→\infty}\left\{\sqrt{(-t)^2+1}-t\right\}\\\\ &=\displaystyle\lim_{t→\infty}\frac{1}{\sqrt{t^2+1}+t}\\\\ &=0 \end{align}$$

よって、

$$y=x$$

漸近線は、

$y=3x\quad ,\quad y=x$
   

漸近線の一般式の導出方法

漸近線の一般式は、ずっと使用してきたこれですね。

曲線$y=f(x)$の漸近線が直線$y=ax+b$であるとき、

傾き:$\large{a=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{f(x)}{x}}$

切片:$\large{b=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\left\{f(x)-ax\right\}}$

となり$a,b$の値を求めて、漸近線の方程式を求める。

導出方法というよりは、漸近線を求めるのに本当にこれらの式を使用していいのか確認する作業を行います。

傾きaの求め方について

曲線$y=f(x)$において、$x→\pm \infty$のとき、$f(x)=ax+b$に限りなく近づくとします。

$x→\pm \infty$のときを考えます。まずは、下の式を見てください。


$$0\leqq\left |\frac{f(x)}{x}-a\right |$$


絶対値がついているので当然0以上になりますね。ここから、この式がイコール0にならずに0に近づくかどうかを確認していきます。


$$\begin{align}
\left |\frac{f(x)}{x}-a\right |&=\left |\frac{f(x)-ax}{x}\right |\\\\
&=\left |\frac{f(x)-ax-b+b}{x}\right |\\\\
&=\left |\frac{f(x)-(ax+b)}{x}+\frac{b}{x}\right |\\\\
\end{align}$$


最初の条件で、$x→\pm \infty$のとき、$f(x)=ax+b$に限りなく近づくとしたので、


$$=\left |0+\frac{b}{x}\right |→0$$


$\frac{b}{x}$は、$x→\pm \infty$で0に近づくが、0には絶対にならない。よって、


$$\left |\frac{f(x)}{x}-a\right |→0$$

より、$x→\pm \infty$で0に近づくので、絶対値の中身の2つは大体同じになることが分かり、それを式にしたのが、

$$\large{a=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{f(x)}{x}}$$

切片bの求め方について

曲線$y=f(x)$において、$x→\pm \infty$のとき、$f(x)=ax+b$に限りなく近づくとします。

$x→\pm \infty$のときを考えます。まずは、下の式を見てください。


$$0\leqq\left |(f(x)-ax)-b\right |$$


絶対値がついているので当然0以上になりますね。ここから、この式がイコール0にならずに0に近づくかどうかを確認していきます。


$$\left |(f(x)-ax)-b\right |=\left |f(x)-(ax+b)\right |→0$$


よって、


$$\left |(f(x)-ax)-b\right |→0$$

より、$x→\pm \infty$で0に近づくので、絶対値の中身の2つは大体同じになることが分かり、それを式にしたのが、

$$\large{b=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\left\{f(x)-ax\right\}}$$

まとめ

曲線$y=f(x)$の漸近線が直線$y=ax+b$であるとき、

傾き:$\large{a=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\frac{f(x)}{x}}$

切片:$\large{b=\displaystyle\lim_{x→\pm \infty}\left\{f(x)-ax\right\}}$

となり$a,b$の値を求めて、漸近線の方程式を求める。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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