フーリエ変換のまとめ(公式、例題、証明)

フーリエ変換のサムネ大学数学

この記事では、フーリエ変換について解説します。

フーリエ変換とは何かを解説し、その後、公式についても説明しています。

本当は、身近にどのような場所で使われているかを紹介したかったですが、丸2日調べても出てきませんでしたので、

暗号受け渡しの仕組み」というイメージでフーリエ変換を考えていきます。

フーリエ変換とは

フーリエ変換とは、信号を周波数の関数にする変換のことです。

信号とは、電気信号や音声信号など様々で、それらを周波数の関数にすることをフーリエ変換といいます。

しかし、”上記のような説明をされてもよく分からない”(自分がそうでした)

なので、もっと分かりやすくフーリエ変換のイメージについて説明します。

フーリエ変換のイメージ

フーリエ変換は、ざっくりいうと「暗号受け渡しの仕組み」と同じようなものです。

例えば、AさんがBさんに「ありがとう」というメッセージを送る時に、Aさんは「あたたりがたとう」と送ったとします。

一見変な文章ですが、AさんとBさんの間で、もともと「たぬき読み」するというルールがあるとすれば、

Bさんは「あたたりがたとう」を問題なく「ありがとう」というメッセージとして受け取ることができます。

この例の「ありがとう」→「あたたりがたとう」→「ありがとう」の変換は、ただ ” た ” を加えたり抜いたりするだけの変換でしたが、

それを、もっと難解で数学的な変換をしたものがフーリエ変換です。

フーリエ逆変換とは

上記のフーリエ変換のイメージのところで出した例で、

「ありがとう」→「あたたりがたとう」→「ありがとう」の変換において、

はじめの ” た ” を加える変換がフーリエ変換、

逆に ” た ” を抜く変換がフーリエ変換と同じになります。

フーリエ変換とフーリエ逆変換

フーリエ変換の使用目的

フーリエ変換は、「信号」→「周波数の関数」→「信号」という風に変換します。

これをする目的としては、もともとの信号より周波数にした方が伝えやすいというのが大きいです。

パソコン同士で情報共有する場合などに、あまりにも複雑な情報をそのまま送ろうとすると、

容量が大きすぎて、うまく情報を送れない送るのに時間がかかるなど弊害が出る可能性がありますが、

周波数に変えてから送ることで、それらを解決することがあります。

フーリエ変換の公式

フーリエ変換の公式

(フーリエ変換)$F(ω)=\displaystyle \int_{-∞}^{∞}f(t)e^{-iωt}dt$

(フーリエ逆変換)$f(t)=\frac{1}{2π}\displaystyle \int_{-∞}^{∞}F(ω)e^{iωt}dω$

※信号=f(t), 周波数の関数=F(ω), ω=(角)周波数

この公式は簡単には導出できないので、覚えるべきものです。

どうしても導出方法を知りたい方はフーリエ変換の証明にあります。

フーリエ変換の例題

フーリエ変換を解くというのがどういうことなのか説明します。

例外

次の関数をフーリエ変換してください。

$$f(t)=\left\{\array{1 &(-\frac{1}{2} < t < \frac{1}{2})\\0 &(それ以外)}\right.$$

まず形としては下図のような感じです。

フーレイ変換の例題(1か所送信型)

解いていきます。

フーリエ変換は基本が積分なので、よって

$f(t)\neq 0$の範囲で計算すればいいとなるので、

$$\begin{align} F(ω)&=\displaystyle \int_{-∞}^{∞}f(t)e^{-iωt}dt\\[7px] &=\displaystyle \int_{-\frac{1}{2}}^{\frac{1}{2}}1\cdot e^{-iωt}dt\\[3px] (&\scriptsize{オイラーの公式:e^{-iωt}=cos\,ωt-i\,sin\,ωt\,\, より}\normalsize{)}\\[3px] &=\displaystyle \int_{-\frac{1}{2}}^{\frac{1}{2}}(cos\,ωt-i\,sin\,ωt)dt\\[7px] &=\displaystyle \int_{-\frac{1}{2}}^{\frac{1}{2}}cos\,ωt\,dt-i\displaystyle \int_{-\frac{1}{2}}^{\frac{1}{2}}sin\,ωt\,dt\\[3px] (&\scriptsize{cos\,は偶関数,\,\,sin\,は奇関数\,\, より}\normalsize{)}\\[3px] &=2\displaystyle \int_{0}^{\frac{1}{2}}cos\,ωt\,dt\\[7px] &=2\left[\frac{1}{ω}sin\,ωt\right]_{0}^{\frac{1}{2}}\\[7px] &=\color{red}{\underline{\frac{2}{ω}sin\,\frac{ω}{2}}_{//}} \end{align}$$

フーリエ変換の証明

フーリエ変換の公式を導出するためには、フーリエ級数展開の公式を知っている必要があります。

フーリエ級数展開の公式

フーリエ級数の公式$$f(t)=\frac{a_{0}}{2}+\displaystyle\sum_{n=1}^{∞}(a_{n}cos\,\frac{2π}{T}nt+b_{n}sin\,\frac{2π}{T}nt)$$

フーリエ係数の公式$$\scriptsize{\begin{align} a_{0}&=\frac{2}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)dt\\[5px] a_{n}&=\frac{2}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)cos\,\frac{2π}{T}nt\,dt\\[5px] b_{n}&=\frac{2}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)sin\,\frac{2π}{T}nt\,dt \end{align}}$$

フーリエ級数展開については別ページで詳しく解説しています。

フーリエ変換の基礎(フーリエ級数展開)のまとめ
この記事では、フーリエ級数展開について解説します。フーリエ級数展開は、厳密にはフーリエ変換ではなく、フーリエ変換を行う前の準備段階のようなものです。全体的に図や例題を使って解説しているので、初めて勉強する人にも分かりやすく...

また、オイラーの公式についても知っておく必要があります。

オイラーの公式

$$\begin{align} &e^{int}=cos\,nt+i\,sin\,nt\\[3px] &e^{-int}=cos\,nt-i\,sin\,nt \end{align}$$

[証明]

オイラーの公式から以下の2つの式が成り立ちます。

$$cos\,nt=\frac{e^{int}+e^{-int}}{2},\,\,sin\,nt=\frac{e^{int}-e^{-int}}{2i}$$

この式を利用して、フーリエ級数の公式を$e$の式にします。

$$\begin{align} &\quad\frac{a_{0}}{2}+\displaystyle\sum_{n=1}^{∞}(a_{n}cos\,\frac{2π}{T}nt+b_{n}sin\,\frac{2π}{T}nt)\\[7px] &=\frac{a_{0}}{2}+\displaystyle\sum_{n=1}^{∞}\left\{a_{n}\frac{e^{i\frac{2π}{T}nt}+e^{-i\frac{2π}{T}nt}}{2}+b_{n}\frac{e^{i\frac{2π}{T}nt}-e^{-i\frac{2π}{T}nt}}{2i}\right\}\\[7px] &=\frac{a_{0}}{2}+\displaystyle\sum_{n=1}^{∞}\left\{\frac{a_{n}-ib_{n}}{2}e^{i\frac{2π}{T}nt}+\frac{a_{n}+ib_{n}}{2}e^{-i\frac{2π}{T}nt}\right\}\quad\cdots ① \end{align}$$

フーリエ係数の公式について、$n$を$-n$に変えたときを考えると、

$$\scriptsize{\begin{align} a_{-n}&=\frac{2}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)cos\,\frac{2π}{T}(-n)t\,dt=\frac{2}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)cos\,\frac{2π}{T}nt\,dt=a_{n}\\[5px] b_{-n}&=\frac{2}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)sin\,\frac{2π}{T}(-n)t\,dt=-\frac{2}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)sin\,\frac{2π}{T}nt\,dt=-b_{n} \end{align}}$$

つまり、$a_{n}=a_{-n}$と$b_{n}=-b_{n}$が成り立ちます。

よって、①の式を以下のように変形できます。

$$\begin{align} &=\frac{a_{0}}{2}+\displaystyle\sum_{n=1}^{∞}\left\{\frac{a_{n}-ib_{n}}{2}e^{i\frac{2π}{T}nt}+\frac{a_{-n}-ib_{-n}}{2}e^{-i\frac{2π}{T}nt}\right\}\\[7px] &=\frac{a_{0}}{2}+\displaystyle\sum_{n=1}^{∞}\frac{a_{-n}-ib_{-n}}{2}e^{i\frac{2π}{T}(-n)t}+\displaystyle\sum_{n=1}^{∞}\frac{a_{n}-ib_{n}}{2}e^{i\frac{2π}{T}nt} \end{align}$$

ここで、

$$c_{n}=\frac{a_{n}-ib_{n}}{2}\quad(n\scriptsize{は整数}\normalsize{)}$$

とおくことによって、上の式は、

$$ f(t)=\displaystyle\sum_{n=-∞}^{∞}c_{n}\,e^{i\frac{2π}{T}nt} $$

とまとめれます。

また、$c_{n}$についても以下のように表せます。

$$\begin{align} c_{n}&=\frac{a_{n}-ib_{n}}{2}\\[7px] &=\frac{1}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)(cos\,\frac{2π}{T}nt-i\,sin\,\frac{2π}{T}nt)\,dt\\[7px] &=\frac{1}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)\,e^{-i\frac{2π}{T}nt}\,dt \end{align}$$

複素フーリエ級数展開の公式

複素フーリエ級数の公式$$f(t)=\displaystyle\sum_{n=-∞}^{∞}c_{n}\,e^{i\frac{2π}{T}nt}$$

複素フーリエ係数の公式$$c_{n}=\frac{1}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)\,e^{-i\frac{2π}{T}nt}\,dt$$

2つの式をまとめて複素フーリエ級数展開と言ったりします。

下の式を上の式に代入します。

$$\begin{align} f(t)&=\displaystyle\sum_{n=-∞}^{∞}\left\{\frac{1}{T}\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)\,e^{-i\frac{2π}{T}nt}\,dt\right\}\,e^{i\frac{2π}{T}nt}\\[7px] &=\frac{1}{2π}\displaystyle\sum_{n=-∞}^{∞}\left\{\displaystyle \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}}f(t)\,e^{-i\frac{2π}{T}nt}\,dt\right\}\,e^{i\frac{2π}{T}nt}\frac{2π}{T} \end{align}$$

孤立した信号は周期が無限大の信号と解釈できるので、上式において$T→∞$と考えると、

$ω=角周波数$として、$\frac{2π}{T}n=ω$、$\frac{2π}{T}=dω$とすることができるので、

$$f(t)=\frac{1}{2π}\displaystyle \int_{-∞}^{∞}\left\{\displaystyle \int_{-∞}^{∞}f(t)\,e^{-iωt}\,dt\right\}\,e^{iωt}dω$$

と区分求積法の考え方により上式のように変形できます。

式中の{}カッコ内の積分は$t$で積分するので、結果は$ω$が残り$ω$の式になります。

そこで、その$ω$の式を

$$F(ω)=\displaystyle \int_{-∞}^{∞}f(t)\,e^{-iωt}\,dt$$

と書き、$f(t)$のフーリエ変換と呼ぶようにすると、

$$f(t)=\frac{1}{2π}\displaystyle \int_{-∞}^{∞}F(ω)\,e^{iωt}dω$$

となり、こちらの積分は$F(ω)$から$f(t)$を復元する式になるのでフーリエ逆変換となります。

フーリエ変換の公式

(フーリエ変換)$F(ω)=\displaystyle \int_{-∞}^{∞}f(t)e^{-iωt}dt$

(フーリエ逆変換)$f(t)=\frac{1}{2π}\displaystyle \int_{-∞}^{∞}F(ω)e^{iωt}dω$

最後まで見ていただきありがとうございました。

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