y”””+y=0を解いてみたら意外と難しかった

数学

解法

$y=e^{λx}\,$として代入する。

$$\begin{align}
λ^6+1&=0\\
λ^6&=-1
\end{align}$$

オイラーの公式により、$\textcolor{bule}{e^{iθ}=cos\,θ+i\,sin\,θ\,}$を知っておく必要がある。

複素数平面より、$λ^6=-1\,$は、

$$λ^6=cos(π+2nπ)\quad (n=0,1,2,3,4,5)$$

オイラーの公式より、

$$\begin{align}
λ^6&=e^{i(π+2nπ)}\\
λ&=e^{i(\frac{π}{6}+\frac{1}{3}nπ)}
\end{align}$$

よって、$λ=$

$$e^{i\frac{π}{6}}\,\,,\,\, e^{i\frac{π}{2}}\,\,,\,\,
e^{i\frac{5π}{6}}\,\,,\,\, e^{i\frac{7π}{6}}\,\,,\,\,
e^{i\frac{3π}{2}}\,\,,\,\, e^{i\frac{11π}{6}}$$

全てにおいてオイラーの公式を考えると、

よって、$λ=$

$$\array{&\frac{\sqrt{3}}{2}+i\frac{1}{2}\,\,&,\,\,&i\\
&-\frac{\sqrt{3}}{2}+i\frac{1}{2}\,\,&,\,\,&-\frac{\sqrt{3}}{2}-i\frac{1}{2}\\
&-i\,\,&,\,\,&\frac{\sqrt{3}}{2}-i\frac{1}{2}}$$

$y=e^{λx}\,$と仮定していたので、$y\,$の解を6つ書き出す。

$$\begin{align}
y_{1}&=e^{\frac{\sqrt{3}}{2}x}\cdot e^{i\frac{1}{2}x}\\
y_{2}&=e^{ix}\\
y_{3}&=e^{-\frac{\sqrt{3}}{2}x}\cdot e^{i\frac{1}{2}x}\\
y_{4}&=e^{-\frac{\sqrt{3}}{2}x}\cdot e^{-i\frac{1}{2}x}\\
y_{5}&=e^{-ix}\\
y_{6}&=e^{\frac{\sqrt{3}}{2}x}\cdot e^{-i\frac{1}{2}x}
\end{align}$$

最初の問題が6階微分方程式であるので、解が6個あることはいいことだが、虚数$\,i\,$が含まれている形なので、含まれない形でのそれぞれが独立した形で新しく6つの解を求める必要がある。

よって、

$y_{1}\,$と$\,y_{6}\,$から、

$$\begin{align}
y_{Ⅰ}&=e^{\frac{\sqrt{3}}{2}x}cos\left(\frac{1}{2}x\right)\\
y_{Ⅱ}&=e^{\frac{\sqrt{3}}{2}x}sin\left(\frac{1}{2}x\right)
\end{align}$$

$y_{2}\,$と$\,y_{5}\,$から、

$$\begin{align}
y_{Ⅲ}&=cos\left(x\right)\\
y_{Ⅳ}&=sin\left(x\right)
\end{align}$$

$y_{3}\,$と$\,y_{4}\,$から、

$$\begin{align}
y_{Ⅴ}&=e^{-\frac{\sqrt{3}}{2}x}cos\left(\frac{1}{2}x\right)\\
y_{Ⅵ}&=e^{\frac{\sqrt{3}}{2}x}sin\left(\frac{1}{2}x\right)
\end{align}$$

Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ、の6つの解が出来上がったので、答えとなる一般解は、

$$\scriptsize{\begin{align}y=&C_{1}e^{\frac{\sqrt{3}}{2}x}cos\left(\frac{1}{2}x\right)+C_{2}e^{\frac{\sqrt{3}}{2}x}sin\left(\frac{1}{2}x\right)\\ &+C_{3}cos\left(x\right)+C_{4}sin\left(x\right)\\ &+C_{5}e^{-\frac{\sqrt{3}}{2}x}cos\left(\frac{1}{2}x\right)+C_{6}e^{\frac{\sqrt{3}}{2}x}sin\left(\frac{1}{2}x\right)\end{align}}$$

上の解説の中で疑問点が残る場合は、二階線形微分方程式の解き方を見てみると分かるようになると思います。

二階線形微分方程式の解き方|疑問の解決
二階線形微分方程式で苦しむ理由に、なぜそうなるのか分からないといったことが多いので理解しづらいという人が多いと思います。なので、その辺も含め自分が疑問に感じたことを全て説明して、完全に二階線形微分方程式の説明をしようと思い...

補足(3つ)

ド・モアブルの定理

ド・モアブルの定理というものがあります。


$$(cos\,θ+i\,sin\,θ)^n=cos\,nθ+i\,sin\,nθ$$


この定理の関係式から、$λ^6=-1\,$となるときの、$λ\,$を逆算して求めることができます。

複素数平面上で$\,-1\,$になるのはもちろん、$cos(π+2nπ)+i\,sin(π+2nπ)\,$の場合です。6乗なので、6倍して$\,π+2nπ\,$になる角度をド・モアブルの定理より考えます。よって、


$$\array{λ^6&=\left(cos(\frac{π+2nπ}{6})+i\,sin(\frac{π+2nπ}{6})\right)^6\\
&=cos(π+2nπ)+i\,sin(π+2nπ)}$$

つまり、

$$λ=cos(\frac{π+2nπ}{6})+i\,sin(\frac{π+2nπ}{6})$$


であることが分かります。$n\,$に連続する6つの整数(無難なのは、0,1,2,3,4,5)を入れることで、6つのそれぞれ独立した解を得ることができます。

高校範囲で途中までは求まる

$$λ^6+1=0$$

ここから、普通に因数分解をしたいと思います。

$$\begin{align} x^3+1&=0\\ (x+1)(x^2-x+1)&=0 \end{align}$$ 高校の公式集にも載っている因数分解です。

$λ^2=A\,$とすると、上の式は、下のように変形できます。

$$\begin{align}
A^3+1&=0\\
(A+1)(A^2-A+1)&=0
\end{align}$$

よって、$A+1=0\quad ,\quad A^2-A+1=0$になります。左の計算は簡単にできると思います。右の方は解の公式を使用します。

$$\begin{align}
A&=-1\,,\,\frac{1\pm i\sqrt{3}}{2}\\
λ^2&=-1\,,\,\frac{1\pm i\sqrt{3}}{2}\\
λ&=\pm i\,,\,\pm\frac{\sqrt{3}+i}{2}\pm\frac{\sqrt{3}+i}{2}
\end{align}$$

2重根号の外し方

$$\begin{align} λ^2&=\frac{1+i\sqrt{3}}{2}\\ λ&=\pm\sqrt{\frac{1+i\sqrt{3}}{2}}\\ &=\pm\frac{\sqrt{2+2i\sqrt{3}}}{\sqrt{4}}\\ &=\pm\frac{\sqrt{(\sqrt{3}+i)^2}}{2}\\ &=\pm\frac{\sqrt{3}+i}{2} \end{align}$$
同じようにマイナスの方も2重根号を変形すれば、
$$\begin{align} λ&=\pm\sqrt{\frac{1-i\sqrt{3}}{2}}\\ &=\pm\frac{\sqrt{(\sqrt{3}-i)^2}}{2}\\ &=\pm\frac{\sqrt{3}-i}{2} \end{align}$$

6つの解が必要なわけ

2階微分方程式であれば2つ、3回微分方程式であれば3つ、6回微分方程式であれば6つの解が必要になります。簡単な式で考えると、

$$\begin{align}
y^{\prime\prime}&=0\\
y’&=C_{1}\\
y&=C_{1}x+C_{2}
\end{align}$$

となります。ここで、任意定数の数に注目すると$\,C_{1}\,,\,C_{2}\,$の2つがあります。結果、2階微分方程式では2つの任意定数が必要になるので、任意定数がくっつく解が2つ必要になるわけです。

6階微分方程式の場合も同じで、

$$\begin{align}
y^{\prime\prime\prime\prime\prime\prime}&=0\\
y&=C_{1}x^5+C_{2}x^4+C_{3}x^3+C_{4}x^2+C_{5}x+C_{6}
\end{align}$$

まとめ

二階線形微分方程式の解き方をマスターすれば、このような問題も難なく解けるようになります。なので、二階線形微分方程式の解き方をどちらかと言えば覚えてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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