$\displaystyle \int_{}^{}x^2dx=\frac{1}{3}x^3$
$\displaystyle \int_{}^{}\frac{1}{x}\cdot dx=log\left|x\right|$
直接積分形の解き方
名称によって難しく感じるところではありますが、常微分方程式の中の「直接積分形」は、とても簡単な範囲です。
解き方は、普通に積分をするだけで、何かを変形するとかが特にありません。
直接積分形のかたち
微分方程式
$$\frac{dy}{dx}=f'(x)$$
で表され、一般解(普通の解のことです。)は、両辺に$\,dx\,$をかけて、積分した
$$y=f(x)+C$$
となるものが直接積分形の微分方程式です。
まず、直接積分形は、
$$\frac{dy}{dx}=f(x)$$
で表され、一般解は、
$$y=\displaystyle \int_{}^{}f(x)dx+C$$
となります。やってることは同じです。覚えやすい方で考えればいいと思います。
【具体例】直接積分形の一般解
$\frac{dy}{dx}=x^2+1$
$$\frac{dy}{dx}=x^2+1$$
両辺に$\,dx\,$をかけ、積分する。
$$\displaystyle \int_{}^{}dy=\displaystyle \int_{}^{}(x^2+1)dx$$
$$y=\frac{1}{3}x^3+x+C$$
$y=\frac{1}{3}x^3+x+C$
$x\frac{dy}{dx}=1$
$$x\frac{dy}{dx}=1$$
左側を$\,\frac{dy}{dx}\,$のみにします。
$$\frac{dy}{dx}=\frac{1}{x}$$
あとは同じで、両辺に$\,dx\,$をかけ、積分する。
$$\displaystyle \int_{}^{}dy=\displaystyle \int_{}^{}\frac{1}{x}\cdot dx$$
$$y=log\left|x\right|+C$$
$y=log\left|x\right|+C$
【具体例】直接積分形の特殊解
微分方程式で出てくる一般解と特殊解(特解)の違いは、特殊解は、$\,C\,$の値が1つに定まった形の解です。
微分方程式では、一般解を答える問題が圧倒的に多く特殊解を答えるのは少ないですが、直接積分形では、特殊解を答える問題もままあります。
さっきの例1を例に特殊解を説明します。
$\frac{dy}{dx}=x^2+1$
一般解が、
$$y=\frac{1}{3}x^3+x+C$$
だったので、$x=0$の時に$y=6$になるCを求めます。
$$y=\frac{1}{3}\cdot 0^3+0+C=6$$
$$C=6$$
よって、一般解に代入して、
$$y=\frac{1}{3}x^3+x+6$$
$y=\frac{1}{3}x^3+x+6$
初期条件が設定されて、特殊解を求めました。
ここで注意が必要なのが、初期条件と言っても必ずしも$\,x=0\,$である必要はありません。
もう一度(例1)の式を使って他の特殊解を求めます。
$\frac{dy}{dx}=x^2+1$
一般解は、
$$y=\frac{1}{3}x^3+x+C$$
だったので、$x=3$の時に$y=1$になるCを求めます。
$$y=\frac{1}{3}\cdot 3^3+3+C=1$$
$$C=-11$$
よって、一般解に代入して、
$$y=\frac{1}{3}x^3+x-11$$
$y=\frac{1}{3}x^3+x-11$
練習問題
$\frac{dy}{dx}=2$
一般解に$x=2$と$y=1$を代入する。
$$1=2\cdot 2+C$$ $$C=-3$$ よって、
$$y=2x-3$$
特殊解:$y=2x-3$
$\frac{dy}{dx}=\frac{2x}{x^2+1}$
一般解に$x=0$と$y=0$を代入する。
$$0=log(0^2+1)+C$$ $$0=0+C$$ $$C=0$$ よって、
$$y=log(x^2+1)$$
特殊解:$y=log(x^2+1)$
まとめ
解き方は積分をするだけなので、積分ができれば解けるので、改めて覚えることはないと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

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