【区分求積法】から定積分への変換が簡単にできるようになる!?

区分求積法のサムネ数学
この記事のまとめ

区分求積法についてわかりやすく説明します。

数学が得意な方でも、結構苦戦する、数学の中でも応用的な内容の1つです。

この記事では、”区分求積法がどんなものか”、”区分求積法から定積分への変換”の2点について書かれています。

最初に勉強したときは、

区分求積法は、なんかゴチャゴチャした式でよくわからん。

どこがどう定積分になるん?」「ぐわー(泣)」$\cdots$などなど

って状態になったのをよく覚えています。(数学は得意だと思っていたのでショック⤵)


まあ何が言いたいかというと、それなりに難しい内容ですよってことです。

頑張って勉強しましょう。

それではご武運を。

区分求積法とは

区分求積法を一言でいうと、面積や体積を求める方法の1つで、

面積や体積を、限りなく細かい区間に分割し、微小部分の和で求める方法です。

以下の図をご覧ください。

区分求積法の説明

曲線があると計算できないので、長方形を無数に用意して極力誤差が出ないように計算するわけです。

ここで、他の方法で面積を求めると考えると思いつくのは、

「定積分です。」

定積分もグラフの面積を求めるのに使うことは、知っている人が多いと思います。


したがって、区分求積法は定積分に置き換えて解くことができます。

では、変換方法を説明していきます。

区分求積法から定積分への変換

いきなりですが、まず例を見せます。

例:$\displaystyle\lim_{n→∞}\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{n+k}\,$を$\,→\,$定積分にします。



まずは、$\frac{1}{n}\,$を作り出します。(後で$\,\frac{1}{n}=dx\,$となる部分です。)
$$\displaystyle\lim_{n→∞}\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{n+k}=\displaystyle\lim_{n→∞}\textcolor{red}{\frac{1}{n}}\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{1+\frac{k}{n}}$$

次に積分区間を考えます。$\,\displaystyle\sum_{k=1}^{2n}\,$なので、$k\,$の範囲は$\,1\leqq k\leqq 2n\,$です。よって、

$\frac{k}{n}\,$の範囲を考えると、$\,\frac{1}{n}\leqq \frac{k}{n}\leqq \frac{2n}{n}\,$となるので、($\,n\risingdotseq ∞\,$)

$$0\leqq \frac{k}{n}\leqq 2$$

これが積分区間になります。また、$x=\frac{k}{n}\,$となります。

したがって、

$$\displaystyle\lim_{n→∞}\textcolor{red}{\frac{1}{n}}\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{1+\textcolor{blue}{\frac{k}{n}}}=\displaystyle \int_{0}^{2}\frac{1}{1+\textcolor{blue}{x}}\textcolor{red}{dx}$$

例は見てくれましたか?

これを踏まえて説明していきます。


まずは、$\frac{1}{n}\,$を作り出します。(後で$\,\displaystyle\lim_{n→∞}\frac{1}{n}=dx\,$となる部分です。)
$$\displaystyle\lim_{n→∞}\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{n+k}=\displaystyle\lim_{n→∞}\textcolor{red}{\frac{1}{n}}\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{1+\frac{k}{n}}$$

区分求積法の横の長さ

なぜ$\,\frac{1}{n}\,$を作り出し、なぜ$\,\frac{1}{n}=dx\,$となるのか説明します。

上のグラフを見てもらうと分かる通り、実は、区分求積法と同じように定積分も、細長い長方形の面積の和として考えることができます

このとき、区分求積法の$\,\frac{1}{n}\,$と定積分における$\,dx\,$は、どちらも微小な長方形1個の横の長さを表しています

よって、どちらも同じ長方形の横の長さということから、$\,\frac{1}{n}=dx\,$になります。

(極限で$\,n\,$が無限大だから、$\,\frac{1}{n}\,$は微小になります。)


長方形の面積=縦×横”で、横の長さについては今説明したので、次は縦の長さについて説明します。

また、$x=\frac{k}{n}\,$となります。
$$\frac{1}{1+\textcolor{blue}{\frac{k}{n}}}=\frac{1}{1+\textcolor{blue}{x}}$$

※青色ボックスの最後の方の説明です。説明の順序は都合上、前後しています。

区分求積法の縦の長さ

区分求積法での面積の表し方は、もともと以下のように表されます。

面積$=\underbrace{\frac{1}{n}\cdot f(\frac{1}{n})}_{ 1番左の長方形 }+\underbrace{\frac{1}{n}\cdot f(\frac{2}{n})}_{ 2つ目の長方形 }+\cdots +\underbrace{\frac{1}{n}\cdot f(\frac{k}{n})}_{どっかの長方形 }+\cdots$

これに対して、定積分も上のグラフを見ながら同じように考えると、

面積$=\underbrace{dx\cdot f(dx)}_{ 1番左の長方形 }+\underbrace{dx\cdot f(2dx)}_{ 2つ目の長方形 }+\cdots +\underbrace{\frac{1}{n}\cdot f(x)}_{どっかの長方形 }+\cdots$

となります。ここで、$f(dx)\,$や$f(2dx)\,$は、あくまでx座標の1つなので全て$\,f(x)\,$と置き換えて大丈夫です。

したがって、定積分で考える面積の表し方は、以下のように表されます

面積$=\underbrace{dx\cdot f(x)}_{ 1番左の長方形 }+\underbrace{dx\cdot f(x)}_{ 2つ目の長方形 }+\cdots +\underbrace{\frac{1}{n}\cdot f(x)}_{どっかの長方形 }+\cdots$


よって、(横の長さは$\,\frac{1}{n}=dx\,$となるのは分かっているので、)

縦の長さを比べることで、$f(\frac{k}{n})=f(x)\,$であることが分かります。


青色ボックスの中の問題で考えると、$f(\frac{k}{n})=\frac{1}{1+\frac{k}{n}}\,$となります。

よって、$f(x)=\frac{1}{1+x}\,$になります。


最後に積分範囲についてです。

次に積分区間を考えます。$\,\displaystyle\sum_{k=1}^{2n}\,$なので、$k\,$の範囲は$\,1\leqq k\leqq 2n\,$です。よって、
$$0\leqq \frac{k}{n}\leqq 2$$

区分求積法の積分範囲

$f(\frac{k}{n})=f(x)\,$であることは、分かっているので、$\textcolor{red}{\frac{k}{n}=x}\,$になります。

よって、$\frac{k}{n}\,$の範囲が、直接、$\,x\,$の範囲になります


このとき、$n\,$は無限ですが、変化しない値です。

そう考えると、$k\,$の範囲によって、$\frac{k}{n}\,$の範囲が決まります

$k\,$の範囲は、$\displaystyle\sum_{k=1}^{2n}\,$で簡単に分かります。これなら、$1\leqq k\leqq 2n\,$です。よって、

$$\frac{1}{n}\leqq \frac{k}{n}\leqq\frac{2n}{n}$$

となり、$\frac{1}{n}\,$は$\,n\,$が無限大なので$\,\frac{1}{n}\risingdotseq 0\,$。

そこから、$0\leqq \frac{k}{n}\leqq 2\,$になり、$0\leqq x\leqq 2\,$となり、よって、$\displaystyle \int_{0}^{2}\,$になります。


最後に、簡単に対応表として、まとめておきます。

区分求積法定積分
$\frac{1}{n}\,(\,\displaystyle\lim_{n→∞}\,)$$dx$
$\frac{k}{n}$$x$
$\displaystyle\sum_{k=an}^{bn}\frac{k}{n}$$a\leqq x\leqq b$
$\displaystyle\lim_{n→∞}{\frac{1}{n}}\sum_{k=an}^{bn}f\left(\frac{k}{n}\right)$$\displaystyle \int_{a}^{b}f(x)dx$

3段目について、

$\displaystyle\sum_{k=an}^{bn}\frac{k}{n}\,$において、
$$\frac{an}{n}\leqq\frac{k}{n}\leqq \frac{bn}{n}$$

となるので、$x=\frac{k}{n}\,$より、

$$a\leqq x\leqq b$$

対応表が重要というわけではありません。

1つ1つがどうして上のように対応するかの方が、よっぽど重要です。

例題:実際に解いてみよう!

極限値$\,\displaystyle\lim_{n→∞}\sum_{k=1}^{3n}\frac{1}{\sqrt{n^2+kn}-\sqrt{kn}}\,$を求めよ。

※”区分求積法から定積分への変換”で示した例(青色ボックス内)では、定積分にするところまで求めましたが、今回はその先まで求めます。


まずは、$\frac{1}{n}\,$を作ります。

$$\begin{align}
&\quad\displaystyle\lim_{n→∞}\sum_{k=1}^{3n}\frac{1}{\sqrt{n^2+kn}-\sqrt{kn}}\\&=\displaystyle\lim_{n→∞}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{3n}\frac{1}{\sqrt{1+\frac{k}{n}}-\sqrt{\frac{k}{n}}}
\end{align}$$

次に積分範囲を考えます。

$1\leqq k\leqq 3n\,$より、$0\leqq \frac{k}{n}\leqq 3\,$となるので、

$$0\leqq x\leqq 3$$

積分区間も決まったので、定積分に置き換えます。

$$\begin{align}
&\quad\displaystyle\lim_{n→∞}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{3n}\frac{1}{\sqrt{1+\frac{k}{n}}-\sqrt{\frac{k}{n}}}\\
&=\displaystyle \int_{0}^{3}\frac{1}{\sqrt{1+x}-\sqrt{x}}dx\\
&=\displaystyle \int_{0}^{3}\frac{\sqrt{1+x}+\sqrt{x}}{1+x-x}dx\\
&=\left[\frac{2}{3}(1+x)^{\frac{3}{2}}+\frac{2}{3}x^{\frac{3}{2}}\right]_{0}^{3}\\
&=\frac{16}{3}+2\sqrt{3}-\frac{2}{3}\\
&=\frac{14}{3}+2\sqrt{3}
\end{align}$$

$$\frac{14}{3}+2\sqrt{3}$$

まとめ

区分求積法とは、長方形に分割して面積や体積を求める方法です。(今回は面積のみでしたが。。。)

そして、区分求積法の解き方は、この3つがポイントになります。

・$\frac{1}{n}\,$を作る。
・積分区間を考える。
・$\frac{k}{n}=x\,$で置き換える。


最後に青色ボックス内で出した例について【おまけ】で説明したいと思います。

$\displaystyle\lim_{n→∞}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{1+\frac{k}{n}}\,$に関して、xの置き方を変えても解けます

$\textcolor{red}{x=1+\frac{k}{n}}\,$とします。

そうすることで、積分範囲(xの範囲)は$\,1\leqq x\leqq 3\,$になります。

したがって、

$$\displaystyle\lim_{n→∞}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{1+\frac{k}{n}}=\displaystyle \int_{1}^{3}\frac{1}{x}dx$$


最初にやったの$\,\displaystyle \int_{0}^{2}\frac{1}{1+x}dx$

いま解いたの$\,\displaystyle \int_{1}^{3}\frac{1}{x}dx$

この2つは定積分したら同じ答えになります。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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