関数、グラフの書き方、増減表の作り方

数学
微分

グラフの書くときのポイント

グラフを正確に書くうえで注意するポイントとして以下の点があります。

  1. 定義域(と値域)
  2. 増減・極値($f'(x)\,$のこと)
  3. 変曲点($f^{\prime\prime}(x)\,$のこと)
  4. 漸近線
  5. 軸との交点

この5つの点をしっかりと把握することで、正確なグラフを書くことができます。

また、1~3までは増減表を使って表します。

まずは、それぞれの単語の意味について説明するので既に知っているという方は「グラフの書き方」まで進んでください。

1.定義域と値域

定義域がxの値の範囲のことです。
値域がそれに対応するyの値の範囲です。

全てが範囲になることも多いですが、問題文に$\,2 < x < 5\,$などとして範囲が設定されている場合もあります。

定義域の方がかなり重要で値域はおまけみたいなものです。

2.増減・極値($f'(x)\,$のこと)

関数$\,f(x)\,$において、1回微分したものが$\,f'(x)\,$になります。

$f'(x)\,$が表すのは、値によって変わりますが関数の進む向きを表します。

接線$\,f'(x)\,$によってグラフの形が、
  • $\,f'(x) > 0\,$なら右上がり
  • $f'(x)=0\,$なら極値の可能性もある
  • $f'(x) < 0\,$なら右下がり

3.変曲点($f^{\prime\prime}(x)\,$のこと)

関数$\,f(x)\,$において、2回微分したものが$\,f^{\prime\prime}(x)\,$になります。

$f'(x)\,$によってグラフの進む向きが決まるんですが、よーく考えると$\,f'(x)\,$だけだと詳細が分からないんです。

例えば、$f'(x)>0\,$の場合、グラフは右上がりになりますが以下の2つはどちらも右上がりになっています。

正確に描くにはこの辺もしっかりと調べる必要があります。それを調べるのが、$\,f^{\prime\prime}(x)\,$になります。

$f'(x)\,$が$f(x)\,$の傾きを表すように、$\,f^{\prime\prime}(x)\,$は$f'(x)\,$の傾きを表します。

$f'(x)\,$の傾きとは、$f(x)\,$の傾きの増減です。

つまり、$f^{\prime\prime}(x)>0\,$の場合、傾きが徐々に大きくなっていきます。また、$f^{\prime\prime}(x)>0\,$の場合、傾きが徐々に小さくなっていきます。

$f^{\prime\prime}(x)=0\,$になる場合

$f^{\prime\prime}(x)=0\,$になる場合その前後では符号が逆になります。

符号が逆にになるので、それまでとは接線の傾きが増えるか減るかが変わります。この点のことを変曲点と言います。

$f'(x)\,$と$\,f^{\prime\prime}(x)\,$の関係性

$f'(x)=0\,$$\,f^{\prime\prime}(x)=0\,$以外だと、$+\,$と$\,-\,$関係が4パターンになります。

$\begin{array}
{|c|cccc|}
\hline &①&②&③&④\\
\hline f'(x)&+&+&-&- \\
\hline f^{\prime\prime}(x)&+&-&+&- \\
\hline
\end{array}$

①$\,f'(x)>0\,,\quad f^{\prime\prime}(x)>0$のとき

傾き自体はプラスで傾きは徐々に増加する。

②$\,f'(x)>0\,,\quad f^{\prime\prime}(x)<0$のとき

傾き自体はプラスで傾きは徐々に減少する。

③$\,f'(x)<0\,,\quad f^{\prime\prime}(x)>0$のとき

傾き自体はマイナスで傾きは徐々に増加する。

④$\,f'(x)<0\,,\quad f^{\prime\prime}(x)<0$のとき

傾き自体はマイナスで傾きは徐々に減少する。


まとめると、

$\begin{array}
{|c|cccc|}
\hline &①&②&③&④\\
\hline f'(x)&+&+&-&- \\
\hline f^{\prime\prime}(x)&+&-&+&- \\
\hline f(x)&-^{\!\!↑}&{}_{|}\!\!\!→&{}^{|}\!\!\!→&-_{\!\!↓} \\
\hline
\end{array}$

$\,f(x)\,$の段はだいたいの関数の形を表しています。

本当は⤵のような曲線の矢印で表したいのですが、すべてをこれで表せなかったので$\,-_{\!\!↓}\,$のような風にしました。

漸近線

グラフが無限に伸びていくとき、そのグラフが最終的に直線$\,y=ax+b\,$に限りなく近づいていくというのを表します。

その直線に沿うようにグラフを書きます。

詳しい漸近線の求め方はこちら。

軸との交点

これに関しては、説明の必要はないと思います。

x軸とy軸との関数の交点のことです。

また、必ず必要というわけでもないものです。

グラフの書き方と増減表の書き方

グラフを書くときのポイントを5つ調べて、それに従って書くだけです。

例題があった方が説明しやすいのでここからは例題を使って説明します。

例題

次の関数のグラフをかけ。
$$y=\frac{3x}{x^2+1}$$

1.定義域と値域

すべての実数$\,x\,$が定義域になります。

2.増減表を書く

関数$\,y=\frac{3x}{x^2+1}\,$を微分して、$\,y’\,$と$\,y^{\prime\prime}\,$を求めます。

$$y’=\frac{-3(x+1)(x-1)}{(x^2+1)^2}$$

よって、$y’=0\,$となるのは、

$$x=-1\,,\quad 1$$

次に、

$$y^{\prime\prime}=\frac{6x(x+\sqrt{3})(x-\sqrt{3})}{(x^2+1)^3}$$

よって、$y^{\prime\prime}=0\,$となるのは、

$$x=-\sqrt{3}\,,\quad 0\,,\quad \sqrt{3}$$

上の情報から、増減表を書きます。

$\begin{array}
{|c|ccccccccccc|}
\hline x&\cdots&-\sqrt{3}&\cdots&-1&\cdots&0&\cdots&1&\cdots&\sqrt{3}&\cdots\\
\hline y’&-&-&-&0&+&+&+&0&-&-&-\\
\hline y^{\prime\prime}&-&0&+&+&+&0&-&-&-&0&+ \\
\hline y&-_{\!\!↓}&\frac{-3\sqrt{3}}{4}&{}^{|}\!\!\!→&\frac{-3}{2}&-^{\!\!↑}&0&{}^{|}\!\!\!→&\frac{3}{2}&-_{\!\!↓}&\frac{3\sqrt{3}}{4}&{}^{|}\!\!\!→ \\
\hline
\end{array}$

正確に書くために、4段になります。上から$x\,,\,y’\,,\,y^{\prime\prime}\,,\,y\,$になっています。

$x\,$の段には、$y’=0\,$と$\,y^{\prime\prime}=0\,$のときの$\,x\,$を書き、間に$\cdots$を入れます。

$y’\,$と$\,y^{\prime\prime}\,$の段には、$x\,$の値における符号を$\,+\,,\,-\,,\,0\,$のいずれかを書きます。

$y\,$の段には、$y’\,$と$\,y^{\prime\prime}\,$の符号の関係から図の形の概形を矢印で書きます。また、$x\,$の値が決まっている場合はもちろんそれを代入して$y\,$の値を求めて書きます。

3.$\displaystyle\lim\,$について考える

今回の場合は増減表から見るに、$x→\pm ∞$のときどうなるかが分からないので、それについて調べます。

$$\begin{align}
&\quad\displaystyle\lim_{x→\pm ∞}\,\frac{3x}{x^2+1}\\
&=\displaystyle\lim_{x→∞}\,\frac{3\frac{1}{x}}{1+\frac{1}{x^2}}\\
&=0
\end{align}$$

よって、増減表より、

練習問題

次の関数のグラフをかけ。
$$y=(log\,x)^2$$
定義域は、$log\,x\,$より、$x>0\,$となります。
次に微分していき、
$$y’=\frac{2\,log\,x}{x}$$ よって、$y’=0\,$となるのは、
$$x=1$$ 次、
$$y^{\prime\prime}=\frac{2(1-log\,x)}{x^2}$$ よって、$y^{\prime\prime}=0\,$となるのは、
$$\begin{align} 1-log\,x&=0\\ x&=e \end{align}$$ ついでに、$\displaystyle\lim_{x→+0}\,log\,x=-∞\,$より、
$$\displaystyle\lim_{x→+0}\,(log\,x)^2=∞$$ また、
$$\displaystyle\lim_{x→∞}\,(log\,x)^2=∞$$ よって、増減表は、
$\begin{array} {|c|cccccc|} \hline x&0&\cdots&1&\cdots&e&\cdots\\ \hline y’& &-&0&+&+&+\\ \hline y^{\prime\prime}& &+&+&+&0&- \\ \hline y&(∞)&{}^{|}\!\!\!→&0&-^{\!\!↑}&1&{}^{|}\!\!\!→ \\ \hline \end{array}$
   

まとめ

正確なグラフを書くには、特に
$$y’\,\quad y^{\prime\prime}$$ の2つの符号が重要になります。これを調べた上で増減表を書きグラフの形を表現します。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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